新卒ダイレクトリクルーティング媒体の選び方|人手が足りない会社のやり方
採用の相談を受けると、多くの会社が手法の話から始める。ところが実際に効くのは、誰に向けて何を伝えるかを決め直すという、手法より前の段階であることが多い。
増やすより、絞る
月に数時間しか割けないなら、やることを増やすほど全体の成果は落ちる。先に決めるべきは、やらないことのほうである。
媒体ごとに学生の層と使い方が違う。併用する前提で、どの媒体でどの層を狙うかを決めたい。
時間を先に固定する
空いた時間にやろうとすると、採用は必ず後回しになる。週のどこかに枠を固定して、そこだけは動かさない運用にしたほうが続く。
固定した時間で回る量に、取り組みの規模を合わせる。逆に、規模に合わせて時間を捻出しようとすると破綻する。
ただし、これは一般的な傾向であって、自社の業種・地域・過去の採用実績によって最適解は変わる。数字を持っている会社は、必ず自社の実績を優先して判断してほしい。
属人性を減らす
属人的に進めていると、担当者が抜けた瞬間に途切れる。手順として残しておけば、別の人でも引き取れる。
媒体ごとに狙う学生の層を分けているかどうかという部分だけでも手順にしておくと、繁忙期に止まりにくくなる。
判断だけ残して手は外に出す
すべてを自分でやる必要はない。誰を採るかという判断は社内に残し、手を動かす部分は外に出すという切り分けができる。
当社が提供しているOfferBox運用代行は、ターゲットの設計から文面作成、送信、日程調整までを代行する。完全成果報酬型なので、入社の承諾に至るまで費用は発生しない。
新卒ダイレクトリクルーティング媒体の選び方を自社の言葉にする
媒体ごとに学生の層と使い方が違う。併用する前提で、どの媒体でどの層を狙うかを決めたい。
自社の話に落とすときは、媒体ごとに狙う学生の層を分けている、併用したときの工数の合計を見積もっている、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、昨年の手法ごとの採用実績を出せるも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「スカウトは数を送れば当たる」という前提で始めると、たいてい途中で止まる。送信数を目標にすると個別化の手間が削られ、返信率が落ちるという逆の結果になりやすい。
「登録すれば学生から反応が来る」という期待も、掲載型のサービスと混同している。オファー型は企業側の作業量がそのまま結果に直結するので、誰が何時間やるかを先に決めておく必要がある。
「新卒のスカウトは大手がやるもの」という思い込みもある。むしろ知名度で劣る会社ほど、こちらから名指しで声をかける手段の価値は大きい。
自社に当てはめて考える
読んだ内容を実際に動かすには、自社の現状を確認しておく必要がある。次の項目に答えられるかどうかを見てほしい。
- 媒体ごとに狙う学生の層を分けているかどうか
- 併用したときの工数の合計を見積もっているかどうか
- 昨年の手法ごとの採用実績を出せるかどうか
- 何かを増やすときに何かをやめる判断をしているかどうか
項目を埋めた結果は記録に残しておく。翌年の担当者が同じところから考え直さずに済むのは、この記録があるかどうかで決まる。
よくある質問
Q. テンプレートを使うと機械的に見えませんか。
テンプレートは手を抜くためではなく、毎回の判断を減らして個別化に時間を使うために作ります。骨格を固定して、冒頭の「なぜあなたなのか」の部分だけ毎回書く、という使い方であれば機械的にはなりません。
Q. いつから送り始めればいいですか。
学生が動く時期から逆算して決めます。早い時期は返信率が読みにくく、遅い時期は他社と重なります。どちらにしても、送り始めてから型が固まるまでに1〜2か月はかかる前提で計画したいところです。
Q. 送る相手をどこまで絞るべきですか。
面談に来てほしい人だけに絞るのが原則です。数を確保するために条件を広げると、返信は増えても面談につながらず、対応の時間だけが増えます。
あわせて読みたい
- スカウト文面|文面は長さではなく、なぜあなたなのかが最初の3行に書いてあるかで読まれるかどうかが決まる。
- スカウトの年間スケジュール|学生が動く時期と企業が動きたい時期はずれている。
- スカウト運用の内製と外注|内製か外注かは費用ではなく、継続できるかどうかで決めるべき。
- 人事1人の採用体制|一人で回す前提なら、手法を増やすより捨てる判断のほうが重要になる。
- 採用サイト・採用ページ|採用サイトは応募を取る場所ではなく、興味を持った学生が確認しに来る場所。
- 初任給・給与設計|初任給は相場との比較で見られるが、学生が本当に気にしているのは3年後の見通し。
この記事のまとめ
今年の採用で分かったことを、来年の担当者が読める形にして残す。これをやっている会社とやっていない会社の差は、3年も経てば埋めがたいものになる。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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