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福利厚生・働き方|場面ごとの考え方

採用に割ける人手が限られている会社ほど、手広くやるほど成果が落ちる。絞ったうえで深くやるという判断が、結果的にいちばん現実的な打ち手になる。

着手したばかりの場合

福利厚生・働き方にこれから取り組む段階では、精度より着手の早さを優先したい。完成形を目指すほど動き出しが遅れる。

まず利用している社員の人数を把握しているかどうかという点だけを決めて、動かしながら他を埋めていくほうが早い。

一度やってみて成果が出なかった場合

前回うまくいかなかった理由を言葉にできているかどうかが分かれ目になる。言語化できていないまま同じことを繰り返すと、同じ結果になる。

制度は数ではなく、実際に使われているかどうかで評価される。利用実績を言えない制度は、書いても信用されない。

なお、制度やサービスの仕様は変わる。この記事の内容は考え方の部分を中心にしているが、具体的な手続きは必ず一次情報で確認してほしい。

担当者が代わった場合

引き継ぎで最も失われるのは、判断の理由である。何をやったかは記録に残っていても、なぜそうしたかが残っていないことが多い。

前任者に確認できるうちに、判断の背景を聞いておきたい。聞けないなら、いったん前提を置き直して小さく始めるほうが安全である。

採用人数を増やすことになった場合

採用人数が増えた時点で、同じやり方では足りなくなる。手法・人手・外注のどれで埋めるかを決める必要がある。

判断の基準は、担当者が確保できる時間である。時間が増えないなら、手法を増やすのではなく外に出すほうが現実的になる。

福利厚生・働き方を自社の言葉にする

制度は数ではなく、実際に使われているかどうかで評価される。利用実績を言えない制度は、書いても信用されない。

自社の話に落とすときは、制度が実際に使われているかどうかを言える、利用している社員の人数を把握している、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。

あわせて、休日と残業の実態を正直に書けているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。

よくある誤解

「福利厚生・働き方は専門的な話だから、詳しい人がいないと手を出せない」と考える必要はない。多くの場合、足りていないのは知識ではなく、決めるべきことを決めていないという一点である。

「前任者のやり方を踏襲する」のは安全に見えて、実は理由が分からないまま続けることになる。なぜその手法を選んだのかを確認できないなら、いったん前提を置き直したほうがよい。

「時間がないからできない」という説明は、多くの場合「優先順位が決まっていない」と言い換えられる。やらないことを決めれば、時間は作れることが多い。

自社に当てはめて考える

実行に移す前に、いまの状態を書き出しておきたい。書き出してみると、思っていたより決まっていないことが見つかる。

  • 制度が実際に使われているかどうかを言えるかどうか
  • 利用している社員の人数を把握しているかどうか
  • 休日と残業の実態を正直に書けているかどうか
  • 入社後に使える制度と使えない制度を区別して書いているかどうか

一つ選んだら、次の採用シーズンが始まる前に片づけておきたい。始まってからでは、日々の対応に追われて手をつけられなくなる。

よくある質問

Q. 福利厚生・働き方に、どのくらいの時間をかけるべきですか。

確保できる時間を先に決めて、その時間で回る量に合わせるのが原則です。逆に、やることに合わせて時間を捻出しようとすると、繁忙期に止まります。止まった取り組みは、やっていないのと同じ結果になります。

Q. 担当者が代わると引き継げません。

引き継ぎで最も失われるのは、判断の理由です。何をやったかは記録に残っていても、なぜそうしたかが残っていないことが多い。記録には結果だけでなく理由を残しておきたいところです。

Q. 経営層に何を報告すればいいですか。

人数の進捗だけでなく、どの段階で学生が離れているかを示すと判断が速くなります。数字が揃っていないうちは、辞退理由をそのまま並べるだけでも十分に材料になります。

あわせて読みたい

  • 母集団形成|母集団は「多く集める」ものではなく「対象を決めてから集める」もの。
  • 早期離職・定着|早期離職は配属後の問題ではなく、採用時に伝えた情報の問題であることが多い。
  • 多様な人材の受け入れ|新卒だけで人員計画を組めない地域では、対象を広げる判断が現実的になる。
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この記事のまとめ

一年で結果が出なくても、積み上げたものが消えるわけではない。学校との関係も、社内の言語化も、翌年の起点として残る。

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この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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