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公益法人・団体・自治体関連の新卒採用|地方の中小企業が押さえておく全体像

新卒採用は育成前提の投資である。いま欠けている人手を埋める発想のままだと、求める人物像も、伝えるべき将来像も決まらない。

公益法人・団体・自治体関連の採用が難しくなる理由

公益法人・団体・自治体関連は、地方において一定の雇用を支えている一方で、学生の第一志望に挙がりにくい。ここを前提にすると、やるべきことは露出を増やすことではなく、興味を持った学生に何を伝えるかを決めることになる。

安定を求める学生が集まりやすい一方、仕事の中身が見えにくい。地域に対して何をしている組織なのかを、事業単位で説明したい。

募集する職種ごとに市場が違う

公益法人・団体・自治体関連の企業が新卒で募集する職種は、総合職・事務・企画などに分かれる。同じ会社の募集でも、職種が違えば競合も、学生が比較する軸もまったく変わる。

総合職であれば同業他社との比較になりやすく、事務であれば業種をまたいだ比較になる。募集要項を職種ごとに書き分けていない会社は、ここで損をしている。

なお、ここで挙げた順番が唯一の正解ではない。すでに手をつけている部分があるなら、そこは飛ばして次に進んでいただきたい。

地方企業としての条件を先に出す

勤務地、通勤手段、転勤の有無、住まいの支援。業種を問わず学生が確認する項目だが、書かれていないことが多い。書かなければ、終盤の辞退という形で返ってくる。

条件を先に開示して応募が減ることを恐れる必要はない。減るのは最後まで残らなかった層で、選考の工数はそのぶん軽くなる。

優先順位のつけ方

公益法人・団体・自治体関連の中小企業が手をつける順番としては、①募集要項を職種ごとに書き直す ②こちらから声をかける経路を作る ③選考のスピードを上げる、の順が効きやすい。どれも予算をかけずに着手できる。

新しい手法に手を出すのは、この3つをやり切ってからでよい。順番を逆にすると、土台のないまま露出だけが増えることになる。

公益法人・団体・自治体関連で募集する職種を分けて考える

公益法人・団体・自治体関連が新卒で募集する職種は、総合職、事務、企画などに分かれる。同じ会社の募集でも、職種が違えば競合も、学生が比較する軸も変わる。

たとえば総合職と企画では、学生が見ている条件も、入社後に求められる資質も異なる。ひとつの募集要項にまとめると、どちらの層にも届かない文章になりやすい。

安定を求める学生が集まりやすい一方、仕事の中身が見えにくい。地域に対して何をしている組織なのかを、事業単位で説明したい。

よくある誤解

「現場は忙しいから採用に関わらせられない」という判断も、結果的に高くつく。現場の社員が面接に出るかどうかで、説明の説得力はまったく違う。人事が言うと採用トークに聞こえることも、現場が言えば事実として伝わる。

「採用サイトにお金をかければ応募が来る」という期待も外れやすい。見た目より、仕事内容・条件・選考の流れ・社員の実例が揃っているかどうかで判断されている。

「内定を出せば終わり」という感覚も危うい。内定から入社までの数か月は学生がいちばん不安になる時期で、放置すれば他社に流れる。

自社に当てはめて考える

記事の内容をそのまま持ち込む必要はない。自社の条件に照らして、次の項目のうちどれが欠けているかを確認するところから始めたい。

  • 公益法人・団体・自治体関連で募集する職種ごとに、募集要項が分かれているかどうか
  • 入社1年目と3年目に任せる範囲が書かれているかどうか
  • 勤務地と通勤手段が具体的に書かれているかどうか
  • 選考の流れと所要日数を学生に先に伝えているかどうか

答えが人によって違う項目があれば、それ自体が発見である。社内で認識が揃っていないまま選考を進めると、面接官ごとに評価がぶれる。

よくある質問

Q. 採用サイトを作るべきでしょうか。

作る前に、載せる中身が揃っているかを確認したいところです。仕事内容・条件・選考の流れ・社員の実例。この4つがあれば形式は問われません。逆に、中身のないサイトを作ると、接点を持った学生の志望度を下げる側に働きます。

Q. 技術職と事務職で、採用の進め方は変えるべきですか。

変えたほうがよいです。総合職と事務では、学生が比較する相手も、判断の軸も違います。募集要項・接点の作り方・面接で見る項目を、職種ごとに分けて設計したいところです。

Q. 社員の写真や声は必要でしょうか。

写真そのものより、何をしている人かが分かることが重要です。入社1〜3年目の社員が、どんな一日を過ごしているかを職種ごとに1件ずつ用意できると、それだけで比較の材料になります。

あわせて読みたい

  • 製造業|工場の立地がそのまま勤務地になるため、通勤圏の説明を省くと終盤で辞退が出る。
  • 建設・土木|資格取得の支援と、休日・残業の実態をどこまで正直に書けるかが応募の分かれ目になる。
  • 印刷・紙・包装|紙の印刷だけの会社と見られると、市場が縮小している業界と受け取られる。
  • 福利厚生・働き方|制度は数ではなく、実際に使われているかどうかで評価される。
  • リファラル採用・社員紹介|社員紹介は無料で使える手段だが、制度がないまま呼びかけても動かない。
  • 通年採用・秋採用|春に採り切れなかった枠を秋以降で埋める会社は増えている。

この記事のまとめ

今年の採用で分かったことを、来年の担当者が読める形にして残す。これをやっている会社とやっていない会社の差は、3年も経てば埋めがたいものになる。

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この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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