応募数の確保|地方の中小企業がまず押さえること
応募が来ないという相談の大半は、露出の量ではなく対象の設定に原因がある。誰に向けた募集なのかが決まっていないと、どれだけ露出を増やしても素通りされる。
この課題の正体
応募ゼロの原因は、露出・条件・訴求のどれかに必ずある。順番に切り分けないまま媒体を増やしても、同じ結果を繰り返すことになる。
応募数の確保が話題になるとき、多くの場合は手法の話から始まる。しかし手法を変えても結果が変わらないなら、前提の置き方がずれている可能性が高い。
地方の中小企業にとっての意味
人員も予算も限られる会社では、応募数の確保に割ける時間そのものが少ない。だからこそ、やることを絞る判断が先に来る。
大手のやり方をそのまま持ち込むと、工数が足りずに途中で止まる。規模に合わせて縮小するのではなく、目的を一つに絞って設計し直すほうがうまくいく。
ここで挙げたやり方が合わない会社もある。人員体制と採用人数によって現実的な打ち手は変わるので、そのまま当てはめずに翻訳して読んでいただきたい。
見るべき観点
応募数の確保に取り組むとき、最低限この観点は押さえておきたい。
- 掲載ページの閲覧数と応募数を分けて見ているかどうか
- 募集要項に勤務地が市区町村まで書かれているかどうか
- 仕事内容が一日の流れとして書かれているかどうか
- 応募の導線が3クリック以内で終わるかどうか
最初の一歩
全部を一度に整えることはできない。いま自社で明らかに欠けているものを一つだけ選んで、次の採用シーズンの頭に置くところから始めたい。
着手したら、やったことと結果を記録に残す。記録がないと、翌年また同じところから考え直すことになる。
応募数の確保を自社の言葉にする
応募ゼロの原因は、露出・条件・訴求のどれかに必ずある。順番に切り分けないまま媒体を増やしても、同じ結果を繰り返すことになる。
自社の話に落とすときは、掲載ページの閲覧数と応募数を分けて見ている、募集要項に勤務地が市区町村まで書かれている、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、仕事内容が一日の流れとして書かれているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「うまくいかなかったのは手法が悪かったから」と結論づけると、次も同じところでつまずく。設計が間違っていたのか、設計は正しいが実行できていなかったのか、実行する人手がなかったのか。この3つは切り分けて考えたい。
「成果が出るまで続けるべき」という考え方も、無条件には正しくない。合わないものを続けるより、合わないと分かった段階で早く手を引くほうが、結果的に採用人数は増える。
「応募数の確保は人事の仕事」という切り分けも、中小企業では機能しにくい。配属先の上長が何を任せたいかを言語化していないと、判断の基準が作れない。
自社に当てはめて考える
最後に、自社の状態を点検する項目を挙げておく。全部を同時に埋める必要はなく、影響が大きそうなものを一つ選べば十分である。
- 掲載ページの閲覧数と応募数を分けて見ているかどうか
- 募集要項に勤務地が市区町村まで書かれているかどうか
- 仕事内容が一日の流れとして書かれているかどうか
- 応募の導線が3クリック以内で終わるかどうか
項目を埋めた結果は記録に残しておく。翌年の担当者が同じところから考え直さずに済むのは、この記録があるかどうかで決まる。
よくある質問
Q. 社内で優先度が上がりません。
採用の話を人数の話だけで説明すると、経営層には緊急性が伝わりません。採れなかった場合に何が起きるか(どの業務が回らなくなるか)を配属先と一緒に言語化すると、判断が速くなります。
Q. 外部に任せるとしたら、どこまで任せられますか。
誰を採るかという判断は自社に残し、手を動かす部分を任せるのが基本の切り分けです。求める人物像と勤務条件が文章になっていないまま任せると、期待と成果がずれます。
Q. 複数の課題が同時にあります。どれからやるべきですか。
採用の流れの上流にあるものからです。母集団が足りていない状態で選考の設計を磨いても、効果は限定的になります。逆に、上流が足りているのに終盤で落ちているなら、選考側から手をつけます。
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この記事のまとめ
うまくいっている会社が特別なことをしているとは限らない。当たり前のことを、学生から見て分かる形で言語化できているかどうかの差であることが多い。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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