医療・介護・福祉の企業がOfferBoxを使うなら|運用の勘所
応募が来ないという相談の大半は、露出の量ではなく対象の設定に原因がある。誰に向けた募集なのかが決まっていないと、どれだけ露出を増やしても素通りされる。
待つ採用では業種の壁を越えられない
求人を出して待つ採用では、医療・介護・福祉に関心のある学生としか出会えない。業種名で足切りする層に仕事の中身を伝えるには、こちらから声をかけるしかない。
OfferBoxは、学生が登録したプロフィールを見て企業がオファーを送る形式のサービスである。相手を選んでから書けるので、業種のイメージを説明で上書きできる。
ターゲットの絞り方
生活相談員・事務・人事のように職種が複数あるなら、職種ごとに検索条件と文面を分けたい。同じ文面を使い回すと、どの職種の学生にも響かない。
資格職と総合職で採用の設計がまったく違う。総合職を採るなら、施設の仕事ではなく法人運営の仕事として説明しないと候補者の層が広がらない。
なお、ここで挙げた順番が唯一の正解ではない。すでに手をつけている部分があるなら、そこは飛ばして次に進んでいただきたい。
登録しただけでは何も起きない
成果が出ないという相談の大半は、送信そのものが止まっているケースである。プロフィールを読み、選び、個別に書く作業には時間がかかる。
本数は時間から逆算する。半年続いた少量のほうが、3週間で止まった大量より確実に結果につながる。
自社でやるか、任せるか
医療・介護・福祉の中小企業では、採用担当が他の業務を兼ねていることが多い。使える時間を数えたうえで、自社で回すか任せるかを決めたい。
当社はOfferBoxの運用代行を完全成果報酬型で提供している。ターゲット設計から文面作成、送信、日程調整までを代行し、費用が発生するのは入社の承諾に至ったときだけである。医療・介護・福祉のように採用人数が読みにくい会社でも、固定費を増やさずに手法を一つ増やせる。
医療・介護・福祉で募集する職種を分けて考える
医療・介護・福祉が新卒で募集する職種は、生活相談員、事務、人事、ケアスタッフなどに分かれる。同じ会社の募集でも、職種が違えば競合も、学生が比較する軸も変わる。
たとえば生活相談員とケアスタッフでは、学生が見ている条件も、入社後に求められる資質も異なる。ひとつの募集要項にまとめると、どちらの層にも届かない文章になりやすい。
資格職と総合職で採用の設計がまったく違う。総合職を採るなら、施設の仕事ではなく法人運営の仕事として説明しないと候補者の層が広がらない。
よくある誤解
「医療・介護・福祉は学生に人気がないから仕方ない」という前提を置くと、そこから先の打ち手が出てこない。業種のイメージで足切りされているなら、業種名より先に仕事の中身を見せる順番に変えるだけで、読まれ方は変わる。
「若手が定着しないのは世代の問題」という説明は、原因の特定を止めてしまう。採用時に伝えた情報と実際の仕事にずれがなかったかを確認するほうが、次の打ち手につながる。
「求人票は法務的に問題がなければよい」という扱いをしている会社は多い。読んで応募するかどうかを決める文書なので、条件の羅列で終わらせると比較の土俵に乗らない。
自社に当てはめて考える
最後に、自社の状態を点検する項目を挙げておく。全部を同時に埋める必要はなく、影響が大きそうなものを一つ選べば十分である。
- 医療・介護・福祉で募集する職種ごとに、募集要項が分かれているかどうか
- 入社1年目と3年目に任せる範囲が書かれているかどうか
- 勤務地と通勤手段が具体的に書かれているかどうか
- 選考の流れと所要日数を学生に先に伝えているかどうか
項目を埋めた結果は記録に残しておく。翌年の担当者が同じところから考え直さずに済むのは、この記録があるかどうかで決まる。
よくある質問
Q. 早期離職が続いています。
受け入れ側の問題として扱う前に、採用時に伝えた情報と実際の仕事にずれがなかったかを確認したいところです。良いことしか伝えていない採用は、必ず入社後に跳ね返ります。
Q. 採用サイトを作るべきでしょうか。
作る前に、載せる中身が揃っているかを確認したいところです。仕事内容・条件・選考の流れ・社員の実例。この4つがあれば形式は問われません。逆に、中身のないサイトを作ると、接点を持った学生の志望度を下げる側に働きます。
Q. 技術職と事務職で、採用の進め方は変えるべきですか。
変えたほうがよいです。生活相談員と事務では、学生が比較する相手も、判断の軸も違います。募集要項・接点の作り方・面接で見る項目を、職種ごとに分けて設計したいところです。
あわせて読みたい
- 製造業|工場の立地がそのまま勤務地になるため、通勤圏の説明を省くと終盤で辞退が出る。
- 建設・土木|資格取得の支援と、休日・残業の実態をどこまで正直に書けるかが応募の分かれ目になる。
- 金融(地銀・信金・保険)|地域経済の担い手という立ち位置は学生に伝わりやすいが、業務の変化が伝わっていない。
- 採用計画・採用目標|採用人数だけを決めて動き出すと、途中で何を判断すればいいか分からなくなる。
- 採用ブランディング|ブランディングは広告を打つことではない。
- 既卒・第二新卒|新卒だけで枠を埋めようとして未充足になるくらいなら、既卒・第二新卒を対象に含めたほうが早い。
この記事のまとめ
今年の採用で分かったことを、来年の担当者が読める形にして残す。これをやっている会社とやっていない会社の差は、3年も経てば埋めがたいものになる。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
株式会社エージェントベスト/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-316964