スカウトの年間スケジュール|人手が足りない会社のやり方
知名度で大手に勝てないことは、採用の前提として受け入れてよい。問題は、知名度がないこと自体ではなく、知名度がないまま同じ土俵で戦おうとしてしまうことにある。
増やすより、絞る
使える時間が限られているほど、手を広げると逆効果になる。増やす前に、やめるものを決めたい。
学生が動く時期と企業が動きたい時期はずれている。逆算して前倒しできるかどうかで結果が変わる。
時間を先に固定する
手が空いたらやる、という進め方では一年が過ぎる。曜日と時刻を決めて予定に入れてしまうほうが確実である。
固定した時間で回る量に、取り組みの規模を合わせる。逆に、規模に合わせて時間を捻出しようとすると破綻する。
ここで挙げたやり方が合わない会社もある。人員体制と採用人数によって現実的な打ち手は変わるので、そのまま当てはめずに翻訳して読んでいただきたい。
属人性を減らす
一人で回していると、その人が動けなくなった時点で全部止まる。手順を書き出して、誰がやっても同じ水準になる状態にしておきたい。
学生が動く時期から逆算して計画を引いているかどうかという部分だけでも手順にしておくと、繁忙期に止まりにくくなる。
判断だけ残して手は外に出す
すべてを自分でやる必要はない。誰を採るかという判断は社内に残し、手を動かす部分は外に出すという切り分けができる。
当社が提供しているOfferBox運用代行は、ターゲットの設計から文面作成、送信、日程調整までを代行する。完全成果報酬型なので、入社の承諾に至るまで費用は発生しない。
スカウトの年間スケジュールを自社の言葉にする
学生が動く時期と企業が動きたい時期はずれている。逆算して前倒しできるかどうかで結果が変わる。
自社の話に落とすときは、学生が動く時期から逆算して計画を引いている、帰省の時期を接点の設計に織り込んでいる、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、大手と同じ時期に並ばない工夫をしているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「地方企業には向いていない」という思い込みも実態と合わない。むしろ、知名度に依存せず、移動を伴わずに県外の学生と接点を持てるという点で、地方企業のほうが効き目は大きい。
「返信がないのは学生が見ていないから」と結論づけるのは早い。開封されているかどうかで原因はまったく違う。段階を分けて見ないと、直す場所を間違える。
「一度型を作れば運用は楽になる」というのも、部分的にしか当たらない。学生の動きは年ごとに変わるので、型は毎年見直す前提で持っておきたい。
自社に当てはめて考える
ここからは自社の話になる。社内で答えが揃わない項目があれば、そこが手をつける場所だと考えてよい。
- 学生が動く時期から逆算して計画を引いているかどうか
- 帰省の時期を接点の設計に織り込んでいるかどうか
- 大手と同じ時期に並ばない工夫をしているかどうか
- 秋以降の層を対象に含めるか決めているかどうか
一度埋めたら終わりではない。翌年の採用が始まる前にもう一度見直すと、前提が変わっている箇所が見つかる。
よくある質問
Q. テンプレートを使うと機械的に見えませんか。
テンプレートは手を抜くためではなく、毎回の判断を減らして個別化に時間を使うために作ります。骨格を固定して、冒頭の「なぜあなたなのか」の部分だけ毎回書く、という使い方であれば機械的にはなりません。
Q. 運用が続きません。
止まる原因はほぼ例外なく工数です。文面の質でもサービスの良し悪しでもありません。週に確保できる時間を先に決めて、その時間で回る本数に運用を合わせるほうが続きます。
Q. 送る相手をどこまで絞るべきですか。
面談に来てほしい人だけに絞るのが原則です。数を確保するために条件を広げると、返信は増えても面談につながらず、対応の時間だけが増えます。
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この記事のまとめ
採用の設計は、一度作ったら終わりではない。毎年の結果を見て、どこを変えてどこを変えないかを決める作業そのものが設計である。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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