スカウトテンプレートの運用|代行に任せる範囲と、自社に残すこと
知名度で大手に勝てないことは、採用の前提として受け入れてよい。問題は、知名度がないこと自体ではなく、知名度がないまま同じ土俵で戦おうとしてしまうことにある。
丸投げでは成果は出ない
任せるのは作業であって判断ではない。採否は社内で決めたまま、手間のかかる工程だけを渡すのが基本形である。
テンプレートは手を抜くためではなく、毎回の判断を減らして個別化に時間を使うために作る。
任せられる部分
外に出せるのは、条件の設計から文面作成、送信、日程調整まで。運用が止まるのも、ちょうどこの範囲である。
任せることで空いた時間を、面談と見極めに使えるようになる。これが代行を使う本来の効果になる。
ただし、これは一般的な傾向であって、自社の業種・地域・過去の採用実績によって最適解は変わる。数字を持っている会社は、必ず自社の実績を優先して判断してほしい。
自社に残ること
採用したい人物像、勤務条件、面談に出る社員の確保、内定を出す判断。ここは外に出せない。曖昧なまま任せると、期待と成果がずれる。
テンプレートの固定部分と個別化する部分を分けているかどうかという点も、自社で決めておく必要がある。ここが決まっていないと、誰がやっても成果は出ない。
成果報酬という形
固定費として先に払う形は、採れなかった年の負担が重い。採用人数が年に数名の会社では、この振れ幅が経営判断を難しくする。
当社のOfferBox運用代行は完全成果報酬型である。入社の承諾に至ったときにのみ費用が発生するので、着手時点での持ち出しは無い。
スカウトテンプレートの運用を自社の言葉にする
テンプレートは手を抜くためではなく、毎回の判断を減らして個別化に時間を使うために作る。
自社の話に落とすときは、テンプレートの固定部分と個別化する部分を分けている、職種ごとにテンプレートを分けている、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、変更したときに履歴を残しているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「文面が良ければ返信は来る」というのも一面的である。開封されていないなら件名の問題で、本文をどれだけ磨いても届かない。どの段階で落ちているかを分けて見たい。
「テンプレートを作れば効率が上がる」というのは半分正しい。骨格を固定して個別化に時間を使うなら効率は上がるが、全文を使い回すと返信が消える。
「一度型を作れば運用は楽になる」というのも、部分的にしか当たらない。学生の動きは年ごとに変わるので、型は毎年見直す前提で持っておきたい。
自社に当てはめて考える
最後に、自社の状態を点検する項目を挙げておく。全部を同時に埋める必要はなく、影響が大きそうなものを一つ選べば十分である。
- テンプレートの固定部分と個別化する部分を分けているかどうか
- 職種ごとにテンプレートを分けているかどうか
- 変更したときに履歴を残しているかどうか
- 個別化に使う時間を確保できているかどうか
一度埋めたら終わりではない。翌年の採用が始まる前にもう一度見直すと、前提が変わっている箇所が見つかる。
よくある質問
Q. テンプレートを使うと機械的に見えませんか。
テンプレートは手を抜くためではなく、毎回の判断を減らして個別化に時間を使うために作ります。骨格を固定して、冒頭の「なぜあなたなのか」の部分だけ毎回書く、という使い方であれば機械的にはなりません。
Q. 他の媒体と併用してもいいですか。
併用すること自体は問題ありませんが、工数の合計を見積もっておきたいところです。増やすなら、何かをやめる判断をセットにしないと、どれも中途半端になります。
Q. 返信が来た後の対応で気をつけることはありますか。
速さです。返信から日程確定までの往復が多いほど、そのまま消えていきます。候補日を先に3つ提示するか、予約用のURLを添えて、やりとりの回数を減らしておきたいところです。
あわせて読みたい
- OfferBoxの費用|費用の形が媒体掲載型とは違うため、社内の稟議の書き方も変わる。
- OfferBoxの運用|登録して終わりでは結果が出ない。
- スカウトの年間スケジュール|学生が動く時期と企業が動きたい時期はずれている。
- 面接官・面接設計|面接は評価の場であると同時に、口説く場でもある。
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- 通年採用・秋採用|春に採り切れなかった枠を秋以降で埋める会社は増えている。
この記事のまとめ
採用の設計は、一度作ったら終わりではない。毎年の結果を見て、どこを変えてどこを変えないかを決める作業そのものが設計である。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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