1. 地方採用ラボ
  2. エリアから探す
  3. 宮城県の新卒採用
  4. 宮城県の採用で住まいと通勤をどう示すか|辞退を減らす条件の書き方

宮城県の採用で住まいと通勤をどう示すか|辞退を減らす条件の書き方

求人を出せば応募が来た時代の設計のまま、媒体だけを増やしている会社は多い。工数は増えるのに結果が変わらないのは、やり方ではなく前提が古いためである。

勤務地を県名で書かない

募集要項に勤務地を「宮城県」とだけ書いている会社は多い。しかし学生にとって、これは情報として機能しない。仙台・石巻・大崎のどこなのかで、通勤も住まいもまったく変わるからである。

勤務地は仙台市なのか、それとも別の市なのか。最寄り駅や通勤手段まで書くと応募は絞られるが、絞られたぶん選考に乗る確率は上がる。

配属の可能性がある拠点を全部出す

複数拠点を持つ会社が配属先を「本社または各事業所」と書くのは避けたい。終盤になって想定外の勤務地が出てくると、それ自体が辞退の理由になる。

仙台・石巻・大崎など、配属の可能性がある拠点を全部挙げたうえで、初年度の配属がどう決まるかを説明したい。決まっていないなら「決まっていない」と書くほうがよい。

なお、ここで挙げた順番が唯一の正解ではない。すでに手をつけている部分があるなら、そこは飛ばして次に進んでいただきたい。

住まいの支援は金額で書く

県外から宮城県に来る学生にとって、住まいをどう確保するかは仕事の内容と同じくらい重い。社宅、寮、家賃補助、引越費用の負担。どれか一つでも用意があるなら、金額と条件をセットで書きたい。

支援がない場合も、地域の家賃相場や、先輩社員がどのあたりに住んでいるかを示すだけで不安はかなり減る。情報を出すこと自体にコストはかからない。

車が必要かどうかを先に言う

宮城県の企業では、通勤に車が必要なケースが珍しくない。免許の有無、車の購入が前提か、駐車場の有無、取得費用の支援があるか。ここは学生の負担に直結するので、選考の早い段階で伝えたい。

後から分かると、辞退の理由になるだけでなく「隠していた」という印象が残る。先に言って対象が狭まるほうが、結果的に採用は成立しやすい。

募集要項に入れておきたい項目

住まいと通勤について、最低限ここまでは書いておきたい。

  • 勤務地(市区町村まで。複数ある場合は全拠点)
  • 初年度の配属がどう決まるか
  • 転勤の有無、ある場合は頻度と範囲
  • 通勤手段(車が必要か、公共交通で通えるか)
  • 住宅支援の金額と条件、対象者
  • 周辺の家賃相場の目安

宮城県の採用を考えるときの基礎データ

宮城県の主な産業は卸売・小売、情報通信、水産加工、自動車である。企業の集積は仙台市と石巻に偏りやすく、大崎に拠点を置く会社ほど、通勤と住まいの条件を先に示さないと比較の土俵に乗りにくい。

県内の主な高等教育機関としては東北大学、宮城大学、東北学院大学が挙げられる。学校経由の接点はここが起点になるが、それだけでは県外に進学した宮城出身の学生には届かない。両者は別の対象として設計したい。

北海道・東北という括りで見ると、宮城の企業が比較される相手は三つに分かれる。北海道・東北の同業、仙台市に拠点を持つ企業、そして学生が進学先で接している都市部の企業である。どれと比べられているかで、出すべき条件が変わる。

よくある誤解

「採用は人事の仕事」という切り分けも、中小企業では機能しにくい。配属先の上長が何を任せたいかを言語化していないと、求める人物像も決まらず、面接での判断もぶれる。

「まず採用サイトを作る」という順番も、実は後回しでよいことが多い。採用サイトは興味を持った学生が確認しに来る場所であって、認知を作る場所ではない。先に必要なのは、宮城県の学生や宮城出身者と接点を持つ手段のほうである。

「合同説明会に出れば知ってもらえる」という期待も、実際には裏切られやすい。ブースに座って待つ形では、知名度のある企業に人が流れる。出展するなら、事前の告知と事後の個別連絡まで含めて設計しないと投資が回収できない。

自社に当てはめて考える

最後に、自社の状態を点検する項目を挙げておく。全部を同時に埋める必要はなく、影響が大きそうなものを一つ選べば十分である。

  • 宮城県のどの生活圏の学生を対象にするかが決まっているかどうか
  • 募集要項に勤務地が市区町村まで書かれているかどうか
  • 接点の経路ごとに昨年の実績人数を出せるかどうか
  • 応募から一次面接までの日数が決まっているかどうか

一度埋めたら終わりではない。翌年の採用が始まる前にもう一度見直すと、前提が変わっている箇所が見つかる。

よくある質問

Q. 県内の学生だけでは母集団が足りません。どうすればいいですか。

宮城県に限らず、県内在住の学生だけで計画を埋めようとすると早い段階で頭打ちになります。進学で県外に出た宮城出身の学生を対象に含めると、母数は大きく変わります。ただしこの層は地元の説明会にも求人媒体にも接していないため、こちらから探しに行ける手段がないと接点が作れません。

Q. 学生から見た自社の魅力が分かりません。

社内で当たり前になっていることほど、外から見ると特徴になります。卸売・小売や情報通信に関わる仕事であれば、自社の製品やサービスが最終的に誰の手に届いているかを説明できるだけでも、学生の見方は変わります。社員に「この仕事で面白いと思った瞬間」を聞くところから始めるのが早道です。

Q. 地元の学生に絞ったほうがいいですか。

絞るかどうかではなく、両方を別の対象として扱うのが現実的です。宮城県在住の学生には学校経由や地域のイベントが効き、県外に出た出身者にはこちらから個別に声をかける手段が要ります。同じ手法で両方を追うと、どちらも取りこぼします。

あわせて読みたい

  • 青森県の新卒採用|県内の大学が限られるため、進学と同時に県外へ出た学生をどう呼び戻すかが採用の主戦場になる。
  • 秋田県の新卒採用|若年層の県外流出が全国でも早い段階から続いてきた地域で、新卒だけに頼らない採用設計が現実的な選択肢になる。
  • 山形県の新卒採用|内陸(山形・米沢)と庄内(鶴岡・酒田)で経済圏が分かれており、「県内」とひとくくりにすると通勤圏の説明が曖昧になる。
  • オンライン面接・Web説明会|オンラインは移動時間の制約を外すため、地方企業にとっては県外学生に会える手段になる。
  • スカウトのターゲット設計|検索条件を広げると送信数は稼げるが返信率が落ちる。
  • スカウトテンプレートの運用|テンプレートは手を抜くためではなく、毎回の判断を減らして個別化に時間を使うために作る。

この記事のまとめ

うまくいっている会社が特別なことをしているとは限らない。当たり前のことを、学生から見て分かる形で言語化できているかどうかの差であることが多い。

住宅手当勤務地宮城県の新卒採用エリアから探す

この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
株式会社エージェントベスト/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-316964