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岩手県の企業がOfferBoxを使うなら|運用の勘所と代行という選択肢

知名度で大手に勝てないことは、採用の前提として受け入れてよい。問題は、知名度がないこと自体ではなく、知名度がないまま同じ土俵で戦おうとしてしまうことにある。

OfferBoxが地方企業に向いている理由

OfferBoxは、学生が自分のプロフィールを登録し、企業がそれを見てオファーを送る形式のサービスである。企業側から探しに行けるため、知名度に依存せずに接点を作れる。

北海道・東北の企業が県外の学生と接点を持とうとすると、従来は移動の負担がついて回った。プロフィールを見て声をかける形なら、その負担が最初の接点からは消える。

登録しただけでは何も起きない

導入したものの成果が出ないという相談の大半は、送信そのものが止まっているケースである。プロフィールを読み、条件に合う学生を選び、個別に文面を書くという作業には時間がかかる。

週にどれだけの時間を割けるかを先に決め、その時間で回る運用量に合わせるほうが続く。無理な本数を設定して3週間で止まるより、少ない本数を半年続けるほうが成果は出る。

なお、制度やサービスの仕様は変わる。この記事の内容は考え方の部分を中心にしているが、具体的な手続きは必ず一次情報で確認してほしい。

ターゲットの絞り方

広げるか絞るかは、運用のたびに判断が要るところである。広げれば数は出るが反応が落ち、絞れば反応は上がるが対象が尽きる。

専攻や資格で絞る前に、勤務地の希望で絞ったほうが歩留まりは良い。仕事の適性は面談で見極められるが、勤務地の希望は文面では覆せないためである。

自社でやるか、任せるか

続けられるかどうかは、担当者のやる気ではなく確保できる時間で決まる。兼任の担当者が月に数時間しか取れないなら、自社だけで回すのは現実的でない。

当社は、OfferBoxの運用代行を完全成果報酬型で提供している。ターゲットの設計から文面作成、送信、日程調整までを代行し、費用が発生するのは入社の承諾に至ったときだけである。始める段階での持ち出しが無いため、岩手県の中小企業でも判断しやすい形にしている。

判断の前に確認したいこと

外に出せない部分がある。以下は代行を頼む場合でも自社の判断になるので、先に固めておきたい。

  • 採用したい人数と、配属する部署・職種
  • 勤務地(市区町村まで)と、転勤の有無
  • 初任給と、主な手当の金額
  • 面談に出られる社員と、対応できる曜日・時間帯
  • 内定を出す判断を、誰がするか

岩手県の採用を考えるときの基礎データ

岩手県の主な産業は自動車部品、半導体・電子部品、食品、観光である。企業の集積は盛岡市と北上に偏りやすく、一関・花巻に拠点を置く会社ほど、通勤と住まいの条件を先に示さないと比較の土俵に乗りにくい。

県内の主な高等教育機関としては岩手大学、岩手県立大学が挙げられる。学校経由の接点はここが起点になるが、それだけでは県外に進学した岩手出身の学生には届かない。両者は別の対象として設計したい。

北海道・東北という括りで見ると、岩手の企業が比較される相手は三つに分かれる。北海道・東北の同業、盛岡市に拠点を持つ企業、そして学生が進学先で接している都市部の企業である。どれと比べられているかで、出すべき条件が変わる。

よくある誤解

「岩手県には学生がいない」という言い方をよく聞くが、正確ではない。県内の在学者だけを数えるとそう見えるだけで、進学で県外に出た岩手出身の学生まで含めれば対象は決して少なくない。足りていないのは学生の数ではなく、その層に届く手段のほうである。

「学生は都会に出たがる」と決めつけるのも危うい。岩手県での勤務を希望している学生は実際に存在するが、その層は地元の説明会にも求人媒体にも接していないことが多い。見つけられないことと、いないことは別である。

「まず採用サイトを作る」という順番も、実は後回しでよいことが多い。採用サイトは興味を持った学生が確認しに来る場所であって、認知を作る場所ではない。先に必要なのは、岩手県の学生や岩手出身者と接点を持つ手段のほうである。

自社に当てはめて考える

読んだ内容を実際に動かすには、自社の現状を確認しておく必要がある。次の項目に答えられるかどうかを見てほしい。

  • 岩手県のどの生活圏の学生を対象にするかが決まっているかどうか
  • 募集要項に勤務地が市区町村まで書かれているかどうか
  • 接点の経路ごとに昨年の実績人数を出せるかどうか
  • 応募から一次面接までの日数が決まっているかどうか

一度埋めたら終わりではない。翌年の採用が始まる前にもう一度見直すと、前提が変わっている箇所が見つかる。

よくある質問

Q. 大手と初任給で比べられると勝てません。

額面での比較に持ち込まれると、多くの中小企業は不利になります。岩手県で働く場合の家賃や通勤にかかる費用を並べて示すと、手元に残る額での比較という別の土俵が作れます。ただしこの計算を学生が自分ですることはないので、会社側が数字を用意する必要があります。

Q. 採用の専任がいません。何から手をつけるべきですか。

手法を増やすより、やらないことを決めるほうが先です。昨年それで何人採れたかを手法ごとに数えて、ゼロだった手法は今年やらないと決める。空いた時間を残した手法に集中させるほうが、結果的に採用人数は増えます。

Q. 地元の学生に絞ったほうがいいですか。

絞るかどうかではなく、両方を別の対象として扱うのが現実的です。岩手県在住の学生には学校経由や地域のイベントが効き、県外に出た出身者にはこちらから個別に声をかける手段が要ります。同じ手法で両方を追うと、どちらも取りこぼします。

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この記事のまとめ

重要なのは、施策を増やすことではなく、うまくいかなかった理由を毎回言葉にして残しておくことである。それがそのまま翌年の採用設計の土台になる。

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この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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