女性の採用・定着|自社の状態を点検するチェックリスト
採用がうまくいかない会社の多くは、母集団が足りないのではなく、届けたい相手に情報が届いていない。掲載して待つ設計のままでは、この距離は縮まらない。
点検の目的
女性の採用・定着に手を打つ前に、いまの状態を把握しておきたい。できていないことを洗い出すより、できていることを確認するほうが、次にやることが決まりやすい。
制度の有無より、実際に働き続けている先輩がいるかどうかが見られている。数字を出せないなら、出せない理由ごと正直に話したほうがよい。
基本の確認項目
まず、この項目に答えられるかどうかを確認したい。答えられない項目が、そのまま次に手をつける場所になる。
なお、ここで挙げた順番が唯一の正解ではない。すでに手をつけている部分があるなら、そこは飛ばして次に進んでいただきたい。
- 実際に働き続けている社員の状況を説明できるかどうか
- 制度の利用実績を示せるかどうか
- 配属先に偏りがある場合、その理由を説明できるかどうか
- 設備や勤務環境の面で不足がないかどうか
体制の確認
中身が揃っていても、動かす人がいなければ進まない。誰が、いつ、どの権限で決めるのかを確かめたい。
- この取り組みの担当者が決まっているか
- 担当者が週に確保できる時間が決まっているか
- 判断が必要になったとき、誰が決めるかが決まっているか
- 進捗を確認する場と頻度が決まっているか
点検の後にやること
答えられなかった項目のうち、最も影響が大きそうなものを一つだけ選ぶ。全部を同時に埋めようとすると、どれも終わらない。
選んだら、いつまでに誰がやるかを決める。ここまで決めて初めて、点検が実行につながる。
女性の採用・定着を自社の言葉にする
制度の有無より、実際に働き続けている先輩がいるかどうかが見られている。数字を出せないなら、出せない理由ごと正直に話したほうがよい。
自社の話に落とすときは、実際に働き続けている社員の状況を説明できる、制度の利用実績を示せる、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、配属先に偏りがある場合、その理由を説明できるも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「採用がうまくいかないのは予算がないから」という説明も、確かめる価値がある。予算をかけずにできること(募集要項の書き直し、選考スピードの改善、辞退理由の記録)を先に済ませてから判断したい。
「ツールを入れれば解決する」という期待も外れやすい。運用の型ができていない状態でツールを入れると、入力されないまま放置される。まず表計算ソフト一枚で回してみるほうが早い。
「前任者のやり方を踏襲する」のは安全に見えて、実は理由が分からないまま続けることになる。なぜその手法を選んだのかを確認できないなら、いったん前提を置き直したほうがよい。
自社に当てはめて考える
ここからは自社の話になる。社内で答えが揃わない項目があれば、そこが手をつける場所だと考えてよい。
- 実際に働き続けている社員の状況を説明できるかどうか
- 制度の利用実績を示せるかどうか
- 配属先に偏りがある場合、その理由を説明できるかどうか
- 設備や勤務環境の面で不足がないかどうか
一度埋めたら終わりではない。翌年の採用が始まる前にもう一度見直すと、前提が変わっている箇所が見つかる。
よくある質問
Q. 女性の採用・定着に、どのくらいの時間をかけるべきですか。
確保できる時間を先に決めて、その時間で回る量に合わせるのが原則です。逆に、やることに合わせて時間を捻出しようとすると、繁忙期に止まります。止まった取り組みは、やっていないのと同じ結果になります。
Q. 担当者が代わると引き継げません。
引き継ぎで最も失われるのは、判断の理由です。何をやったかは記録に残っていても、なぜそうしたかが残っていないことが多い。記録には結果だけでなく理由を残しておきたいところです。
Q. 社内に前例がなく、判断がつきません。
前例がないこと自体は障害になりません。決めるべきことを書き出して、仮でよいので置いてしまうほうが前に進みます。置いた前提が違っていたら、次の年に直せば足ります。
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この記事のまとめ
やることを一つ決めたら、いつまでに誰がやるかまで書き出しておきたい。担当と期限のない改善案は、翌年の反省会でもう一度同じ言葉で出てくる。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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