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卸売・商社が求める人物像をどう決めるか|面接で評価がぶれないために

採用に割ける人手が限られている会社ほど、手広くやるほど成果が落ちる。絞ったうえで深くやるという判断が、結果的にいちばん現実的な打ち手になる。

理想像から作るとぶれる

求める人物像を会議で出し合うと、たいてい「主体性がある」「素直」「コミュニケーション能力が高い」に収束する。どの会社でも同じ言葉が並ぶ以上、これは人物像として機能していない。

出発点に置くのは、実在する社員である。いま活躍している人が入社時点で何を持っていたかを振り返るほうが、理想像を議論するより早い。

行動で書く

書き方を行動に変えるだけで、面接の質問が決まる。「主体性がある」では確かめようがないが、「自分から段取りを提案した経験がある」なら聞ける。

卸売・商社の仕事に即して言えば、法人営業なら「相手の話を遮らずに最後まで聞ける」、仕入・調達なら「手順を守ったうえで改善点を言える」のように、業務の場面に紐づけて書きたい。

ここで書いていることは、採用人数が年に1〜2名の会社と、10名以上採る会社とでは重みが変わる。自社の規模に合わせて、どこまでやるかを決めていただきたい。

外していい条件を決める

人物像と同じくらい大事なのが、「これは求めない」と決めることである。学部、資格、経験。外してよい条件を外すと、母集団は一気に広がる。

扱う商材が学生に伝わりにくく、「何をしている会社か分からない」で終わりやすい。取引先と自社の役割を一枚で説明できる資料があるかどうかが効く。

社内で像を揃える

共有の仕方にはこつがある。定義文を配っても解釈は割れるが、社内の誰かを名指しすれば、全員が同じ人を思い浮かべられる。

面接後に評価が割れたときは、人物像の解釈がずれている合図である。その場で議論して、言葉を直しておきたい。

卸売・商社で募集する職種を分けて考える

卸売・商社が新卒で募集する職種は、法人営業、仕入・調達、貿易事務、物流管理などに分かれる。同じ会社の募集でも、職種が違えば競合も、学生が比較する軸も変わる。

たとえば法人営業と物流管理では、学生が見ている条件も、入社後に求められる資質も異なる。ひとつの募集要項にまとめると、どちらの層にも届かない文章になりやすい。

扱う商材が学生に伝わりにくく、「何をしている会社か分からない」で終わりやすい。取引先と自社の役割を一枚で説明できる資料があるかどうかが効く。

よくある誤解

「仕事は入ってみないと分からない」というのは事実だが、それを理由に説明を省くと、入社後のずれがそのまま早期離職になる。法人営業・仕入・調達それぞれについて、最初の1年で任せる範囲だけでも書いておきたい。

「同業に勝てないから他業種から採る」という発想は方向としては正しいが、そのままでは伝わらない。他業種の学生には、卸売・商社の仕事が何に似ているかを説明する言葉が要る。

「求人票は法務的に問題がなければよい」という扱いをしている会社は多い。読んで応募するかどうかを決める文書なので、条件の羅列で終わらせると比較の土俵に乗らない。

自社に当てはめて考える

実行に移す前に、いまの状態を書き出しておきたい。書き出してみると、思っていたより決まっていないことが見つかる。

  • 卸売・商社で募集する職種ごとに、募集要項が分かれているかどうか
  • 入社1年目と3年目に任せる範囲が書かれているかどうか
  • 勤務地と通勤手段が具体的に書かれているかどうか
  • 選考の流れと所要日数を学生に先に伝えているかどうか

確認した内容は、配属先の上長にも共有しておきたい。採用担当だけが把握している状態だと、判断が必要になったときに止まる。

よくある質問

Q. 職種ごとに募集要項を分ける必要はありますか。

分けたほうが応募は増えます。法人営業・仕入・調達・貿易事務では、学生が比較する相手も判断の軸も違います。ひとつにまとめると、どの職種の学生にも刺さらない文章になります。

Q. 技術職と事務職で、採用の進め方は変えるべきですか。

変えたほうがよいです。法人営業と仕入・調達では、学生が比較する相手も、判断の軸も違います。募集要項・接点の作り方・面接で見る項目を、職種ごとに分けて設計したいところです。

Q. 配属先を約束してもよいのでしょうか。

約束できるなら、それは強い訴求になります。約束できないなら「どう決まるか」を説明するだけでも不安はかなり減ります。曖昧にしたまま進めると、終盤で辞退の理由になります。

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この記事のまとめ

やることを一つ決めたら、いつまでに誰がやるかまで書き出しておきたい。担当と期限のない改善案は、翌年の反省会でもう一度同じ言葉で出てくる。

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この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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