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士業・コンサルティングが求める人物像をどう決めるか|面接で評価がぶれないために

学生は会社を知らないのではなく、そもそも選択肢として認識していない。認識されていない状態から始める以上、こちらから名指しで声をかける手段が要る。

理想像から作るとぶれる

士業・コンサルティングの企業でよくあるのは、人物像が職種と切り離されて決まっているケースである。コンサルタントとアシスタントでは必要な資質が違うのに、同じ基準で面接すると評価が混乱する。

出発点は、実在する社員である。いま活躍している人が、入社時点で何を持っていたかを振り返るほうが早い。

行動で書く

人物像は、性格ではなく行動で書くと面接で使える。「積極的」ではなく「分からないことを、その場で質問できる」と書けば、面接で確認する方法まで決まる。

士業・コンサルティングの仕事に即して言えば、コンサルタントなら「相手の話を遮らずに最後まで聞ける」、アシスタントなら「手順を守ったうえで改善点を言える」のように、業務の場面に紐づけて書きたい。

ここで挙げたやり方が合わない会社もある。人員体制と採用人数によって現実的な打ち手は変わるので、そのまま当てはめずに翻訳して読んでいただきたい。

外していい条件を決める

人物像と同じくらい重要なのが、「これは求めない」と決めることである。学部、資格、経験。求めなくていいものを外すと、母集団は一気に広がる。

資格取得支援と、未経験からの育成計画をどこまで具体化できるかで応募が決まる。地方では顧問先の経営に近い距離で関われることが強い訴求になる。

社内で像を揃える

決めた人物像は、面接に出る全員で共有する。共有の方法は、文章を配るより「〇〇さんのような人」と実在の社員の名前で言うほうが確実に揃う。

面接後に評価が割れたときは、人物像の解釈がずれている合図である。その場で議論して、言葉を直しておきたい。

士業・コンサルティングで募集する職種を分けて考える

士業・コンサルティングが新卒で募集する職種は、コンサルタント、アシスタント、営業などに分かれる。同じ会社の募集でも、職種が違えば競合も、学生が比較する軸も変わる。

たとえばコンサルタントと営業では、学生が見ている条件も、入社後に求められる資質も異なる。ひとつの募集要項にまとめると、どちらの層にも届かない文章になりやすい。

資格取得支援と、未経験からの育成計画をどこまで具体化できるかで応募が決まる。地方では顧問先の経営に近い距離で関われることが強い訴求になる。

よくある誤解

「士業・コンサルティングは学生に人気がないから仕方ない」という前提を置くと、そこから先の打ち手が出てこない。業種のイメージで足切りされているなら、業種名より先に仕事の中身を見せる順番に変えるだけで、読まれ方は変わる。

「条件を良くすれば採れる」という考え方も、思ったほど当たらない。初任給は応募するかどうかの入口では強く効くが、入社を決める段階では決め手にならないことが多い。入口で足切りされない水準を確保したうえで、決め手は別に用意する設計になる。

「同業に勝てないから他業種から採る」という発想は方向としては正しいが、そのままでは伝わらない。他業種の学生には、士業・コンサルティングの仕事が何に似ているかを説明する言葉が要る。

自社に当てはめて考える

ここまでの内容を自社に当てはめるとき、確認しておきたいのは次の点である。答えられない項目が、そのまま次に手をつける場所になる。

  • 士業・コンサルティングで募集する職種ごとに、募集要項が分かれているかどうか
  • 入社1年目と3年目に任せる範囲が書かれているかどうか
  • 勤務地と通勤手段が具体的に書かれているかどうか
  • 選考の流れと所要日数を学生に先に伝えているかどうか

埋まっていない項目が多いときほど、全部を一度に片づけたくなる。しかし同時に動かすと、どれが効いたのか分からなくなる。一つずつ変えたい。

よくある質問

Q. 職種ごとに募集要項を分ける必要はありますか。

分けたほうが応募は増えます。コンサルタント・アシスタント・営業では、学生が比較する相手も判断の軸も違います。ひとつにまとめると、どの職種の学生にも刺さらない文章になります。

Q. 技術職と事務職で、採用の進め方は変えるべきですか。

変えたほうがよいです。コンサルタントとアシスタントでは、学生が比較する相手も、判断の軸も違います。募集要項・接点の作り方・面接で見る項目を、職種ごとに分けて設計したいところです。

Q. 未経験でも採れる仕事かどうか、どう伝えればいいですか。

入社後1年目に任せる範囲と、そこに至るまでの教育の流れを書くのが分かりやすい形です。「未経験歓迎」という言葉だけでは、何をどこまで教えてもらえるのかが伝わりません。

あわせて読みたい

  • 製造業|工場の立地がそのまま勤務地になるため、通勤圏の説明を省くと終盤で辞退が出る。
  • 農業・林業・水産|事業としての規模と収益構造が学生に見えていないことが最大の障壁。
  • IT・情報通信|地方でも東京の企業と直接比較される数少ない業種。
  • 採用サイト・採用ページ|採用サイトは応募を取る場所ではなく、興味を持った学生が確認しに来る場所。
  • 福利厚生・働き方|制度は数ではなく、実際に使われているかどうかで評価される。
  • 外国人材の採用|在留資格と職務内容の対応を先に確認しないと、内定後に進められなくなる。

この記事のまとめ

採用は担当者の努力だけで決まる仕事ではない。経営の意思決定と現場の協力が要る以上、社内で共有できる形に書き出しておくことが先決になる。

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この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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