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スカウトのターゲット設計|数字の見方と改善の順番

選考の途中で学生が離れていくとき、原因は最後の面接ではなく、最初に何を伝えたかにある。入口で渡した情報が薄いほど、終盤で比較に負ける。

送信数だけを追わない

送信数を目標にすると、個別化の手間が削られて文面の質が落ちる。数を追うほど返信が減るという、逆の結果になりやすい。

検索条件を広げると送信数は稼げるが返信率が落ちる。狭めて深く読むほうが、結果的に面談数は増える。

段階に分けて見る

段階ごとに分けて見れば、詰まっている箇所は特定できる。件名の問題か、本文の問題か、調整の手間の問題か。原因の層が違う。

合計しか見ていないと、打ち手が全面改訂になる。結果として、どの変更が効いたのかも残らない。

なお、他社がやっているという理由だけで手法を増やすのは避けたい。工数が分散し、どれも中途半端になるほうが採用にとっては痛手になる。

記録する項目

記録する項目は少なくてよい。多いと更新されなくなる。判断に使う項目だけを選びたい。

  • 勤務地の希望を条件の中心に置いているかどうか
  • 県内在住と県外在住を分けて条件を組んでいるかどうか
  • 条件を広げたときの返信率の変化を記録しているかどうか
  • 検索条件が求める人物像と対応しているかどうか

直す順番

一度に複数を変えると、何が効いたか分からなくなる。件名、冒頭の個別化、仕事内容の具体性、次の行動の軽さ、の順に一つずつ直したい。

勤務地の希望を条件の中心に置いているかどうかという点も、数字と合わせて見ておくと判断がしやすくなる。

スカウトのターゲット設計を自社の言葉にする

検索条件を広げると送信数は稼げるが返信率が落ちる。狭めて深く読むほうが、結果的に面談数は増える。

自社の話に落とすときは、勤務地の希望を条件の中心に置いている、県内在住と県外在住を分けて条件を組んでいる、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。

あわせて、条件を広げたときの返信率の変化を記録しているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。

よくある誤解

「返信がないのは学生が見ていないから」と結論づけるのは早い。開封されているかどうかで原因はまったく違う。段階を分けて見ないと、直す場所を間違える。

「新卒のスカウトは大手がやるもの」という思い込みもある。むしろ知名度で劣る会社ほど、こちらから名指しで声をかける手段の価値は大きい。

「一度型を作れば運用は楽になる」というのも、部分的にしか当たらない。学生の動きは年ごとに変わるので、型は毎年見直す前提で持っておきたい。

自社に当てはめて考える

ここまでの内容を自社に当てはめるとき、確認しておきたいのは次の点である。答えられない項目が、そのまま次に手をつける場所になる。

  • 勤務地の希望を条件の中心に置いているかどうか
  • 県内在住と県外在住を分けて条件を組んでいるかどうか
  • 条件を広げたときの返信率の変化を記録しているかどうか
  • 検索条件が求める人物像と対応しているかどうか

答えられなかった項目のうち、最も影響が大きそうなものを一つだけ選び、いつまでに誰がやるかを決める。ここまで決めて初めて、点検が実行につながる。

よくある質問

Q. 送る相手をどこまで絞るべきですか。

面談に来てほしい人だけに絞るのが原則です。数を確保するために条件を広げると、返信は増えても面談につながらず、対応の時間だけが増えます。

Q. 文面は誰が書くべきですか。

最初は採用の判断をする人が書いたほうが早く型が固まります。何を伝えれば来てくれるかが分かってから、他の人や外部に渡すと、精度を落とさずに量を増やせます。

Q. 返信が来た後の対応で気をつけることはありますか。

速さです。返信から日程確定までの往復が多いほど、そのまま消えていきます。候補日を先に3つ提示するか、予約用のURLを添えて、やりとりの回数を減らしておきたいところです。

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この記事のまとめ

今年の採用で分かったことを、来年の担当者が読める形にして残す。これをやっている会社とやっていない会社の差は、3年も経てば埋めがたいものになる。

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この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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