OfferBoxの運用|かかる工数と続けられる体制
選考の途中で学生が離れていくとき、原因は最後の面接ではなく、最初に何を伝えたかにある。入口で渡した情報が薄いほど、終盤で比較に負ける。
止まる理由は工数
中断の理由は時間である。文面の出来でもサービスの性能でもない。ここを取り違えると対策を外す。
登録して終わりでは結果が出ない。検索条件の設計、送信、返信対応までを毎週回す仕組みにできるかが分かれ目。
作業を分解して数える
検索条件の調整、プロフィールの確認、文面の個別化、送信、返信対応、日程調整。この6つに分けて、それぞれ何分かかるかを実際に計ってみたい。
想定の倍かかることは珍しくない。計ったうえで、週に確保できる時間で回る本数を決める。
ここで挙げたやり方が合わない会社もある。人員体制と採用人数によって現実的な打ち手は変わるので、そのまま当てはめずに翻訳して読んでいただきたい。
減らせる工数を探す
テンプレートは手を抜くためではなく、毎回の判断を減らして個別化に時間を使うために作る。骨格を固定して、変える部分だけに集中したい。
送信と振り返りを同じ曜日に固定しているかどうかという部分も、事前に決めておけば毎回考えずに済む。
外に出す判断
確保できる時間に対して必要な工数が多すぎるなら、内製にした時点で止まることが決まっている。早めに外に出したほうが結果は出る。
当社はOfferBoxの運用代行を完全成果報酬型で提供している。入社の承諾に至ったときにのみ費用が発生するため、固定費を増やさずに手法を増やせる。
OfferBoxの運用を自社の言葉にする
登録して終わりでは結果が出ない。検索条件の設計、送信、返信対応までを毎週回す仕組みにできるかが分かれ目。
自社の話に落とすときは、検索条件を保存して使い回せる形にしている、週あたりの送信本数を決めている、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、送信と振り返りを同じ曜日に固定しているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「地方企業には向いていない」という思い込みも実態と合わない。むしろ、知名度に依存せず、移動を伴わずに県外の学生と接点を持てるという点で、地方企業のほうが効き目は大きい。
「テンプレートを作れば効率が上がる」というのは半分正しい。骨格を固定して個別化に時間を使うなら効率は上がるが、全文を使い回すと返信が消える。
「条件の良い会社が勝つ」という前提も、スカウトの場面では当てはまりにくい。個別に声をかけられたという事実自体が、条件の比較とは別の軸で働く。
自社に当てはめて考える
ここまでの内容を自社に当てはめるとき、確認しておきたいのは次の点である。答えられない項目が、そのまま次に手をつける場所になる。
- 検索条件を保存して使い回せる形にしているかどうか
- 週あたりの送信本数を決めているかどうか
- 送信と振り返りを同じ曜日に固定しているかどうか
- 文面の変更履歴を残しているかどうか
答えられなかった項目のうち、最も影響が大きそうなものを一つだけ選び、いつまでに誰がやるかを決める。ここまで決めて初めて、点検が実行につながる。
よくある質問
Q. 勤務地が地方であることは、いつ伝えるべきですか。
最初の文面で伝えます。伏せたまま面談まで進めても、そこで辞退されるだけです。先に出せば対象は絞られますが、残った学生の歩留まりは上がります。
Q. 運用が続きません。
止まる原因はほぼ例外なく工数です。文面の質でもサービスの良し悪しでもありません。週に確保できる時間を先に決めて、その時間で回る本数に運用を合わせるほうが続きます。
Q. 返信が来た後の対応で気をつけることはありますか。
速さです。返信から日程確定までの往復が多いほど、そのまま消えていきます。候補日を先に3つ提示するか、予約用のURLを添えて、やりとりの回数を減らしておきたいところです。
あわせて読みたい
- OfferBoxの基本|学生がプロフィールを登録し、企業がそれを見てオファーを送る形式のサービス。
- 開封率・返信率の改善|開封されない原因と、開封されたのに返信がない原因はまったく別。
- スカウトの年間スケジュール|学生が動く時期と企業が動きたい時期はずれている。
- 住宅手当・社宅・寮|地方採用では住まいの条件が志望度を直接動かす。
- 若者の県外流出|流出は進学の時点で起きている。
- テレワーク・二拠点勤務|地方企業がリモートを部分的にでも認められると、対象にできる学生の範囲が一気に広がる。
この記事のまとめ
打ち手を変えたら、変える前の状態を記録しておく。比較できる相手がいなければ、良くなったのか悪くなったのかも判断できない。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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