機械・精密・電子部品の内定辞退を減らす|どの段階で志望度が落ちているか
学生が知りたいのは会社の実績ではなく、自分がそこで何をするかである。この一点に答えていない情報は、どれだけ量があっても判断材料にならない。
辞退は選考の途中で決まっている
断りの連絡は結果の通知にすぎない。気持ちが離れたのはもっと前なので、内定後に手を尽くしても順位は動かない。
手を打つべきは、初回接触から一次面接までの間である。ここで志望度が動かなければ、その後どれだけ丁寧に扱っても順位は変わらない。
段階ごとに分けて数える
応募→説明会→一次→二次→最終→内定→承諾の各段階で何人が残ったかを分けて数える。全体の辞退率だけでは、どこを直せばいいか分からない。
序盤で落ちるなら情報提供、中盤なら仕事内容の伝わり方、終盤なら条件と意思決定の問題であることが多い。
なお、他社がやっているという理由だけで手法を増やすのは避けたい。工数が分散し、どれも中途半端になるほうが採用にとっては痛手になる。
機械・精密・電子部品でとくに起きやすいずれ
ニッチトップの企業が多い割に、その事実が学生に知られていない。どの製品が、どの最終製品のどこに使われているかを一文で言えるかが効く。
設計・生産技術・品質保証のうちどの職種に配属されるかが決まっていないまま進めると、終盤で「思っていた仕事と違う」が出る。配属の決め方を先に説明しておきたい。
見極めと口説きを分ける
評価する面接と、口説く面談を同じ場でやると、どちらも中途半端になる。配属予定の部署の社員と話す時間を、選考とは別に設けたい。
現場を見せられるなら、見せたほうがよい。来られない学生には、画面越しに職場を映すだけでも伝わるものがある。
機械・精密・電子部品で募集する職種を分けて考える
機械・精密・電子部品が新卒で募集する職種は、設計、生産技術、品質保証、技術営業などに分かれる。同じ会社の募集でも、職種が違えば競合も、学生が比較する軸も変わる。
たとえば設計と技術営業では、学生が見ている条件も、入社後に求められる資質も異なる。ひとつの募集要項にまとめると、どちらの層にも届かない文章になりやすい。
ニッチトップの企業が多い割に、その事実が学生に知られていない。どの製品が、どの最終製品のどこに使われているかを一文で言えるかが効く。
よくある誤解
「機械・精密・電子部品は学生に人気がないから仕方ない」という前提を置くと、そこから先の打ち手が出てこない。業種のイメージで足切りされているなら、業種名より先に仕事の中身を見せる順番に変えるだけで、読まれ方は変わる。
「学生は安定を求めている」という説明も、言葉が大きすぎる。何をもって安定とするかは人によって違い、事業の継続性を指す人もいれば、勤務地が変わらないことを指す人もいる。
「内定を出せば終わり」という感覚も危うい。内定から入社までの数か月は学生がいちばん不安になる時期で、放置すれば他社に流れる。
自社に当てはめて考える
記事の内容をそのまま持ち込む必要はない。自社の条件に照らして、次の項目のうちどれが欠けているかを確認するところから始めたい。
- 機械・精密・電子部品で募集する職種ごとに、募集要項が分かれているかどうか
- 入社1年目と3年目に任せる範囲が書かれているかどうか
- 勤務地と通勤手段が具体的に書かれているかどうか
- 選考の流れと所要日数を学生に先に伝えているかどうか
一つ選んだら、次の採用シーズンが始まる前に片づけておきたい。始まってからでは、日々の対応に追われて手をつけられなくなる。
よくある質問
Q. インターンをやるべきでしょうか。
目的が決まっているならやる価値があります。認知を広げるためなのか、こちらが見極めるためなのかで、内容も期間も変わります。決めないまま始めると職場見学の域を出ず、工数だけがかかります。
Q. 採用サイトを作るべきでしょうか。
作る前に、載せる中身が揃っているかを確認したいところです。仕事内容・条件・選考の流れ・社員の実例。この4つがあれば形式は問われません。逆に、中身のないサイトを作ると、接点を持った学生の志望度を下げる側に働きます。
Q. 求人票に残業時間まで書く必要がありますか。
書いたほうが結果的に得になります。伏せておくと入社後に跳ね返り、早期離職という形で採用コストに戻ってきます。実態を書いたうえで、会社としてどう向き合っているかを添えるのが扱いやすい形です。
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この記事のまとめ
ここまでの内容は、どれも一度決めれば終わりというものではない。毎年の採用のなかで結果を見ながら調整していく前提で、まずは仮でよいので決め切ることをすすめたい。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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