機械・精密・電子部品が求める人物像をどう決めるか|面接で評価がぶれないために
採用がうまくいかない会社の多くは、母集団が足りないのではなく、届けたい相手に情報が届いていない。掲載して待つ設計のままでは、この距離は縮まらない。
理想像から作るとぶれる
機械・精密・電子部品の企業でよくあるのは、人物像が職種と切り離されて決まっているケースである。設計と生産技術では必要な資質が違うのに、同じ基準で面接すると評価が混乱する。
機械・精密・電子部品で成果を出している社員が、入社時にどんな人だったか。そこから遡るほうが、会議で理想像を出し合うより確実に像が揃う。
行動で書く
書き方を行動に変えるだけで、面接の質問が決まる。「主体性がある」では確かめようがないが、「自分から段取りを提案した経験がある」なら聞ける。
項目は4つまでに絞る。増やすほど面接官は全体の印象で埋めるようになり、結局は好き嫌いで決まってしまう。
なお、制度やサービスの仕様は変わる。この記事の内容は考え方の部分を中心にしているが、具体的な手続きは必ず一次情報で確認してほしい。
外していい条件を決める
人物像と同じくらい大事なのが、「これは求めない」と決めることである。学部、資格、経験。外してよい条件を外すと、母集団は一気に広がる。
ニッチトップの企業が多い割に、その事実が学生に知られていない。どの製品が、どの最終製品のどこに使われているかを一文で言えるかが効く。
社内で像を揃える
決めた人物像は、面接に出る全員で共有する。共有の方法は、文章を配るより「〇〇さんのような人」と実在の社員の名前で言うほうが確実に揃う。
面接後に評価が割れたときは、人物像の解釈がずれている合図である。その場で議論して、言葉を直しておきたい。
機械・精密・電子部品で募集する職種を分けて考える
機械・精密・電子部品が新卒で募集する職種は、設計、生産技術、品質保証、技術営業などに分かれる。同じ会社の募集でも、職種が違えば競合も、学生が比較する軸も変わる。
たとえば設計と技術営業では、学生が見ている条件も、入社後に求められる資質も異なる。ひとつの募集要項にまとめると、どちらの層にも届かない文章になりやすい。
ニッチトップの企業が多い割に、その事実が学生に知られていない。どの製品が、どの最終製品のどこに使われているかを一文で言えるかが効く。
よくある誤解
「機械・精密・電子部品は学生に人気がないから仕方ない」という前提を置くと、そこから先の打ち手が出てこない。業種のイメージで足切りされているなら、業種名より先に仕事の中身を見せる順番に変えるだけで、読まれ方は変わる。
「条件を良くすれば採れる」という考え方も、思ったほど当たらない。初任給は応募するかどうかの入口では強く効くが、入社を決める段階では決め手にならないことが多い。入口で足切りされない水準を確保したうえで、決め手は別に用意する設計になる。
「求人票は法務的に問題がなければよい」という扱いをしている会社は多い。読んで応募するかどうかを決める文書なので、条件の羅列で終わらせると比較の土俵に乗らない。
自社に当てはめて考える
実行に移す前に、いまの状態を書き出しておきたい。書き出してみると、思っていたより決まっていないことが見つかる。
- 機械・精密・電子部品で募集する職種ごとに、募集要項が分かれているかどうか
- 入社1年目と3年目に任せる範囲が書かれているかどうか
- 勤務地と通勤手段が具体的に書かれているかどうか
- 選考の流れと所要日数を学生に先に伝えているかどうか
埋まっていない項目が多いときほど、全部を一度に片づけたくなる。しかし同時に動かすと、どれが効いたのか分からなくなる。一つずつ変えたい。
よくある質問
Q. 早期離職が続いています。
受け入れ側の問題として扱う前に、採用時に伝えた情報と実際の仕事にずれがなかったかを確認したいところです。良いことしか伝えていない採用は、必ず入社後に跳ね返ります。
Q. 求人票に残業時間まで書く必要がありますか。
書いたほうが結果的に得になります。伏せておくと入社後に跳ね返り、早期離職という形で採用コストに戻ってきます。実態を書いたうえで、会社としてどう向き合っているかを添えるのが扱いやすい形です。
Q. 未経験でも採れる仕事かどうか、どう伝えればいいですか。
入社後1年目に任せる範囲と、そこに至るまでの教育の流れを書くのが分かりやすい形です。「未経験歓迎」という言葉だけでは、何をどこまで教えてもらえるのかが伝わりません。
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この記事のまとめ
うまくいっている会社が特別なことをしているとは限らない。当たり前のことを、学生から見て分かる形で言語化できているかどうかの差であることが多い。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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