住宅手当・社宅・寮|人手が足りない会社の設計
同じ募集要項を数年使い続けている会社は少なくない。市場も学生の関心も動いているのに、伝える内容だけが止まっていれば、反応が落ちるのは当然である。
足すのではなく捨てる
採用に割ける時間が月に数時間なら、住宅手当・社宅・寮のためにやることを増やすほど全体の成果は落ちる。やらないことを決めるほうが先である。
地方採用では住まいの条件が志望度を直接動かす。家賃補助の有無と金額を先に出すだけで、県外学生の反応が変わる。
時間を先に固定する
余裕ができたらやる、という進め方では一年が過ぎる。曜日と時刻を決めて予定に入れてしまうほうが確実である。
固定した時間で回る量に、取り組みの規模を合わせる。逆に、規模に合わせて時間を捻出しようとすると破綻する。
ここでの話は、あくまで判断の材料である。最終的にどうするかは、自社が確保できる人手と予算のなかで決めることになる。
仕組みにして属人性を減らす
一人で回す場合、その人が動けなくなると全部止まる。手順を書き出して、誰がやっても同じ水準になる状態にしておきたい。
車が必要かどうかを先に伝えているかどうかという部分だけでも手順化しておくと、繁忙期に止まりにくくなる。
判断だけ残して手は外に出す
抱え込まずに分けたい。採否は社内で決め、作業は外に出す。この形なら一人でも運用は止まらない。
当社が提供しているOfferBox運用代行は、ターゲット設計から文面作成、送信、日程調整までを代行する。完全成果報酬型なので、入社の承諾に至るまで費用は発生しない。
住宅手当・社宅・寮を自社の言葉にする
地方採用では住まいの条件が志望度を直接動かす。家賃補助の有無と金額を先に出すだけで、県外学生の反応が変わる。
自社の話に落とすときは、住宅支援の金額と対象条件が明記されている、勤務地周辺の家賃相場を示せる、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、車が必要かどうかを先に伝えているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「成果が出るまで続けるべき」という考え方も、無条件には正しくない。合わないものを続けるより、合わないと分かった段階で早く手を引くほうが、結果的に採用人数は増える。
「数字で管理するのは大企業の話」というのも誤解である。記録するのは複雑な指標ではなく、手法ごとに何人採れたかという単純な数字でよい。これがないと、翌年また同じところから考え直すことになる。
「住宅手当・社宅・寮は人事の仕事」という切り分けも、中小企業では機能しにくい。配属先の上長が何を任せたいかを言語化していないと、判断の基準が作れない。
自社に当てはめて考える
記事の内容をそのまま持ち込む必要はない。自社の条件に照らして、次の項目のうちどれが欠けているかを確認するところから始めたい。
- 住宅支援の金額と対象条件が明記されているかどうか
- 勤務地周辺の家賃相場を示せるかどうか
- 車が必要かどうかを先に伝えているかどうか
- 引越費用の負担範囲が決まっているかどうか
答えが人によって違う項目があれば、それ自体が発見である。社内で認識が揃っていないまま選考を進めると、面接官ごとに評価がぶれる。
よくある質問
Q. 住宅手当・社宅・寮に、どのくらいの時間をかけるべきですか。
確保できる時間を先に決めて、その時間で回る量に合わせるのが原則です。逆に、やることに合わせて時間を捻出しようとすると、繁忙期に止まります。止まった取り組みは、やっていないのと同じ結果になります。
Q. 社内で優先度が上がりません。
採用の話を人数の話だけで説明すると、経営層には緊急性が伝わりません。採れなかった場合に何が起きるか(どの業務が回らなくなるか)を配属先と一緒に言語化すると、判断が速くなります。
Q. 担当者が代わると引き継げません。
引き継ぎで最も失われるのは、判断の理由です。何をやったかは記録に残っていても、なぜそうしたかが残っていないことが多い。記録には結果だけでなく理由を残しておきたいところです。
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この記事のまとめ
採用の設計は、一度作ったら終わりではない。毎年の結果を見て、どこを変えてどこを変えないかを決める作業そのものが設計である。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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