外国人材の採用|場面ごとの考え方
学生は会社を知らないのではなく、そもそも選択肢として認識していない。認識されていない状態から始める以上、こちらから名指しで声をかける手段が要る。
着手したばかりの場合
外国人材の採用にこれから取り組む段階では、精度より着手の早さを優先したい。完成形を目指すほど動き出しが遅れる。
まず受け入れ体制(住居・生活支援)の担当が決まっているかどうかという点だけを決めて、動かしながら他を埋めていくほうが早い。
一度やってみて成果が出なかった場合
失敗の理由を説明できるかどうかで、次の結果が変わる。言葉にできていないなら、同じ手順は同じ結末をたどる。
在留資格と職務内容の対応を先に確認しないと、内定後に進められなくなる。受け入れ体制の整備は採用活動と同時に進める必要がある。
前提として、採用手法に万能なものはない。合わないものを続けるより、合わないと分かった段階で早く手を引くほうが、結果的に採用人数は増える。
担当者が代わった場合
引き継ぎで最も失われるのは、判断の理由である。何をやったかは記録に残っていても、なぜそうしたかが残っていないことが多い。
前任者に確認できるうちに、判断の背景を聞いておきたい。聞けないなら、いったん前提を置き直して小さく始めるほうが安全である。
採用人数を増やすことになった場合
採用人数が増えた時点で、同じやり方では足りなくなる。手法・人手・外注のどれで埋めるかを決める必要がある。
判断の基準は、担当者が確保できる時間である。時間が増えないなら、手法を増やすのではなく外に出すほうが現実的になる。
外国人材の採用を自社の言葉にする
在留資格と職務内容の対応を先に確認しないと、内定後に進められなくなる。受け入れ体制の整備は採用活動と同時に進める必要がある。
自社の話に落とすときは、職務内容と在留資格の対応を確認している、受け入れ体制(住居・生活支援)の担当が決まっている、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、日本語能力の要件を業務から逆算して決めているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「うまくいかなかったのは手法が悪かったから」と結論づけると、次も同じところでつまずく。設計が間違っていたのか、設計は正しいが実行できていなかったのか、実行する人手がなかったのか。この3つは切り分けて考えたい。
「成果が出るまで続けるべき」という考え方も、無条件には正しくない。合わないものを続けるより、合わないと分かった段階で早く手を引くほうが、結果的に採用人数は増える。
「採用がうまくいかないのは予算がないから」という説明も、確かめる価値がある。予算をかけずにできること(募集要項の書き直し、選考スピードの改善、辞退理由の記録)を先に済ませてから判断したい。
自社に当てはめて考える
ここまでの内容を自社に当てはめるとき、確認しておきたいのは次の点である。答えられない項目が、そのまま次に手をつける場所になる。
- 職務内容と在留資格の対応を確認しているかどうか
- 受け入れ体制(住居・生活支援)の担当が決まっているかどうか
- 日本語能力の要件を業務から逆算して決めているかどうか
- 入社後の教育を日本人社員と分けて設計しているかどうか
確認した内容は、配属先の上長にも共有しておきたい。採用担当だけが把握している状態だと、判断が必要になったときに止まる。
よくある質問
Q. 小さく始めるとして、どこまで小さくていいですか。
1週間で終わる規模まで落として構いません。やってみて分かることのほうが多く、準備に時間をかけるほど着手が遅れます。小さく始めて、続けられる量を確かめてから広げるのが安全です。
Q. 経営層に何を報告すればいいですか。
人数の進捗だけでなく、どの段階で学生が離れているかを示すと判断が速くなります。数字が揃っていないうちは、辞退理由をそのまま並べるだけでも十分に材料になります。
Q. 取り組んでも社内が変わりません。
採用担当だけで抱えている可能性があります。配属先の上長を巻き込んで、どんな人を何人受け入れるかを一緒に決めるところからやり直すと、協力も得やすくなります。
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この記事のまとめ
最後に残るのは、学生に対して正直だったかどうかである。伝えにくいことを先に伝えた会社は、採用人数が少なくても入社後に崩れにくい。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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