スカウト運用の内製と外注|地方の中小企業が押さえる基本
求人を出せば応募が来た時代の設計のまま、媒体だけを増やしている会社は多い。工数は増えるのに結果が変わらないのは、やり方ではなく前提が古いためである。
この記事で扱うこと
内製か外注かは費用ではなく、継続できるかどうかで決めるべき。月に何時間確保できるかを先に数える。
スカウト型の採用は、求人を出して待つ形とは前提そのものが違う。掲載型の感覚のまま始めると、途中で止まることが多い。
地方企業にとっての意味
知名度に依存せず、会いたい学生に直接情報を届けられる。地方の中小企業にとっては、規模の差を打ち消せる数少ない手段になる。
加えて、県外に進学した学生にも同じ手間で声をかけられる。移動を伴わずに接点を作れるという点で、距離のハンデが最初の接点からは消える。
ここでの話は、あくまで判断の材料である。最終的にどうするかは、自社が確保できる人手と予算のなかで決めることになる。
押さえておく観点
手を動かす前に、以下を確認しておきたい。
- 必要な工数を実測しているかどうか
- 確保できる時間と必要な工数を突き合わせているかどうか
- 外に出す場合の判断の線引きができているかどうか
- 止まったときのコストを見積もれているかどうか
最初の一歩
完成形を目指さず、少数に送って反応を見ながら文面と条件を直すほうが早い。最初から精度を求めないことが、結果的に精度を上げる。
週に確保できる時間を先に決めて、その時間で回る量に合わせる。無理な量で数週間で止まるより、少ない量を半年続けるほうが成果は出る。
スカウト運用の内製と外注を自社の言葉にする
内製か外注かは費用ではなく、継続できるかどうかで決めるべき。月に何時間確保できるかを先に数える。
自社の話に落とすときは、必要な工数を実測している、確保できる時間と必要な工数を突き合わせている、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、外に出す場合の判断の線引きができているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「スカウトは数を送れば当たる」という前提で始めると、たいてい途中で止まる。送信数を目標にすると個別化の手間が削られ、返信率が落ちるという逆の結果になりやすい。
「返信がないのは学生が見ていないから」と結論づけるのは早い。開封されているかどうかで原因はまったく違う。段階を分けて見ないと、直す場所を間違える。
「テンプレートを作れば効率が上がる」というのは半分正しい。骨格を固定して個別化に時間を使うなら効率は上がるが、全文を使い回すと返信が消える。
自社に当てはめて考える
次の項目は、採用担当だけでは答えられないものを含んでいる。配属先の上長と一緒に確認するほうが早く埋まる。
- 必要な工数を実測しているかどうか
- 確保できる時間と必要な工数を突き合わせているかどうか
- 外に出す場合の判断の線引きができているかどうか
- 止まったときのコストを見積もれているかどうか
一度埋めたら終わりではない。翌年の採用が始まる前にもう一度見直すと、前提が変わっている箇所が見つかる。
よくある質問
Q. 何人に送ればいいですか。
必要な内定承諾数から逆算して、返信率と面談率の見込みを置くと、おおよその本数が出ます。実績がないうちは仮の数字で構いません。置かないと、足りているのかどうかが分からないまま時間が過ぎます。
Q. 返信が来ません。どこを直すべきですか。
開封されていないのか、開封されて返信がないのかで直す場所が違います。前者なら件名、後者なら冒頭3行の個別化を疑います。一度に複数を変えると何が効いたか分からなくなるので、変えるのは一か所ずつにします。
Q. 送る相手をどこまで絞るべきですか。
面談に来てほしい人だけに絞るのが原則です。数を確保するために条件を広げると、返信は増えても面談につながらず、対応の時間だけが増えます。
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この記事のまとめ
採用は担当者の努力だけで決まる仕事ではない。経営の意思決定と現場の協力が要る以上、社内で共有できる形に書き出しておくことが先決になる。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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