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三重県の企業の選考フローと面接設計|見極めと口説きを分ける

求人を出せば応募が来た時代の設計のまま、媒体だけを増やしている会社は多い。工数は増えるのに結果が変わらないのは、やり方ではなく前提が古いためである。

選考フローは短いほどよい、とは限らない

三重県の中小企業では、社長が最終面接に出るケースが多い。これ自体は強みだが、そこまでの過程で学生の志望度を上げておかないと、最終が単なる確認の場になってしまう。

各段階に「この面接で何を見るか」と「学生に何を持ち帰ってもらうか」の二つを設定する。これが決まれば、回数は自然と適正になる。

見極めと口説きを同じ場でやらない

一人の面接官に見極めと動機づけを同時にやらせると、質問も説明も浅くなる。役割を分けるか、場そのものを分けたい。

三重県の企業なら、職場を見てもらう時間を選考と分けて設けたい。遠方の学生にはオンラインで現場を映すだけでもよい。仕事の実感は、面接室では伝わらない。

なお、制度やサービスの仕様は変わる。この記事の内容は考え方の部分を中心にしているが、具体的な手続きは必ず一次情報で確認してほしい。

面接官によって評価がぶれる問題

人物像は理想から作らず、実在する社員から逆算するとぶれにくい。「入社3年目の誰々のような人」と言えれば、面接官の間で像が揃う。

項目が5つを超えると、面接官は一つずつ確かめるのをやめて印象で採点し始める。絞るほど評価は揃う。

学生に先に伝えておくこと

選考の流れを最初に伝えておくだけで、学生の不安はかなり減る。何回あるか、誰が出るか、結果はいつ来るか。この3点は初回接触の時点で伝えたい。

伝えたスケジュールを守ることが、そのまま会社の信用になる。守れない見込みなら、最初から余裕のある日程を伝えたほうがよい。

設計を見直す観点

既存のフローを点検するなら、次の観点で見るとよい。

  • 各段階で何を判断するかが、文章になっているか
  • 各段階で学生に何を伝えるかが決まっているか
  • 応募から一次面接までの日数が決まっているか
  • 面接から結果連絡までの日数が決まっているか
  • 評価をしない面談の場が、どこかに入っているか

三重県の採用を考えるときの基礎データ

三重県の主な産業は石油化学、電子部品、輸送用機械である。企業の集積は津市と四日市に偏りやすく、鈴鹿・桑名に拠点を置く会社ほど、通勤と住まいの条件を先に示さないと比較の土俵に乗りにくい。

県内の主な高等教育機関としては三重大学、皇學館大学が挙げられる。学校経由の接点はここが起点になるが、それだけでは県外に進学した三重出身の学生には届かない。両者は別の対象として設計したい。

東海という括りで見ると、三重の企業が比較される相手は三つに分かれる。東海の同業、津市に拠点を持つ企業、そして学生が進学先で接している都市部の企業である。どれと比べられているかで、出すべき条件が変わる。

よくある誤解

「知名度がないから採用できない」という説明も、そこで止めると打ち手が出てこない。知らない会社であることは、個別に声をかければ解消できる。問題は、知った後に志望度が上がる材料が用意されていないことのほうである。

「まず露出を増やす」という発想も、順番として逆になりやすい。誰に向けた募集なのかが決まっていない状態で露出だけを増やすと、応募の対応に担当者の時間が奪われ、本当に採りたい層に時間を使えなくなる。

「学生は都会に出たがる」と決めつけるのも危うい。三重県での勤務を希望している学生は実際に存在するが、その層は地元の説明会にも求人媒体にも接していないことが多い。見つけられないことと、いないことは別である。

自社に当てはめて考える

最後に、自社の状態を点検する項目を挙げておく。全部を同時に埋める必要はなく、影響が大きそうなものを一つ選べば十分である。

  • 三重県のどの生活圏の学生を対象にするかが決まっているかどうか
  • 募集要項に勤務地が市区町村まで書かれているかどうか
  • 接点の経路ごとに昨年の実績人数を出せるかどうか
  • 応募から一次面接までの日数が決まっているかどうか

答えが人によって違う項目があれば、それ自体が発見である。社内で認識が揃っていないまま選考を進めると、面接官ごとに評価がぶれる。

よくある質問

Q. 勤務地はどこまで具体的に書くべきですか。

市区町村までは必ず書きます。津・四日市・鈴鹿のどこなのかで通勤も住まいもまったく変わるため、都道府県名だけでは学生が自分の毎日を想像できません。あわせて通勤手段(車が必要かどうか)と、複数拠点がある場合は配属の可能性がある拠点をすべて挙げておくと、終盤での辞退が減ります。

Q. 何月から動き出せばいいですか。

入社時期から逆算して、内定を出したい時期、選考を始める時期、接点を作り始める時期を置いていくのが基本です。大手と同じ時期に並ぶと比較で不利になるため、前倒しするか、逆に夏以降に動く層を狙うか、意図を持って時期をずらしたいところです。

Q. 採用にかけられる予算がほとんどありません。

予算をかけずにできることを先に済ませたいところです。募集要項に勤務地と仕事内容を具体的に書く、応募から面接までの日数を短くする、辞退理由を記録する。この3つはどれも費用がかかりません。

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この記事のまとめ

採用は担当者の努力だけで決まる仕事ではない。経営の意思決定と現場の協力が要る以上、社内で共有できる形に書き出しておくことが先決になる。

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この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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