親の理解(オヤカク)|地方の中小企業がまず押さえること
応募が来ないという相談の大半は、露出の量ではなく対象の設定に原因がある。誰に向けた募集なのかが決まっていないと、どれだけ露出を増やしても素通りされる。
この課題の正体
地方の新卒採用では、保護者の理解が結果を左右する。会社案内を学生本人にしか渡していないなら、そこに伸びしろがある。
親の理解(オヤカク)は、それ単体で解決する問題ではない。採用の他の工程と噛み合っているかどうかで、同じ打ち手でも効き方が変わる。
地方の中小企業にとっての意味
人員も予算も限られる会社では、親の理解(オヤカク)に割ける時間そのものが少ない。だからこそ、やることを絞る判断が先に来る。
他社の事例を縮小して真似ると、やることだけ残って効果が落ちる。小さくするのではなく、狙いを一つに絞って組み直したい。
前提として、採用手法に万能なものはない。合わないものを続けるより、合わないと分かった段階で早く手を引くほうが、結果的に採用人数は増える。
見るべき観点
親の理解(オヤカク)に取り組むとき、最低限この観点は押さえておきたい。
- 保護者に渡せる資料を用意しているかどうか
- 会社の所在地と事業内容が第三者にも分かる形で書かれているかどうか
- 保護者からの問い合わせ窓口を決めているかどうか
- 学生本人に保護者への説明の仕方を伝えているかどうか
最初の一歩
全部を一度に整えることはできない。いま自社で明らかに欠けているものを一つだけ選んで、次の採用シーズンの頭に置くところから始めたい。
着手したら、やったことと結果を記録に残す。記録がないと、翌年また同じところから考え直すことになる。
親の理解(オヤカク)を自社の言葉にする
地方の新卒採用では、保護者の理解が結果を左右する。会社案内を学生本人にしか渡していないなら、そこに伸びしろがある。
自社の話に落とすときは、保護者に渡せる資料を用意している、会社の所在地と事業内容が第三者にも分かる形で書かれている、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、保護者からの問い合わせ窓口を決めているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「成果が出るまで続けるべき」という考え方も、無条件には正しくない。合わないものを続けるより、合わないと分かった段階で早く手を引くほうが、結果的に採用人数は増える。
「時間がないからできない」という説明は、多くの場合「優先順位が決まっていない」と言い換えられる。やらないことを決めれば、時間は作れることが多い。
「学生の質が下がった」という言い方も、原因の特定を止めてしまう。母集団の質は、対象の設定と伝える内容で決まる。集まる層が変わったなら、変えたのは自社の側である可能性が高い。
自社に当てはめて考える
最後に、自社の状態を点検する項目を挙げておく。全部を同時に埋める必要はなく、影響が大きそうなものを一つ選べば十分である。
- 保護者に渡せる資料を用意しているかどうか
- 会社の所在地と事業内容が第三者にも分かる形で書かれているかどうか
- 保護者からの問い合わせ窓口を決めているかどうか
- 学生本人に保護者への説明の仕方を伝えているかどうか
答えが人によって違う項目があれば、それ自体が発見である。社内で認識が揃っていないまま選考を進めると、面接官ごとに評価がぶれる。
よくある質問
Q. 他社の事例をそのまま真似してもいいですか。
規模・業種・地域が違うと、同じ打ち手でも効き方が変わります。事例は「何をやったか」ではなく「なぜそれを選んだか」を読み取って、自社の条件に翻訳して使うほうが外しません。
Q. 社内に前例がなく、判断がつきません。
前例がないこと自体は障害になりません。決めるべきことを書き出して、仮でよいので置いてしまうほうが前に進みます。置いた前提が違っていたら、次の年に直せば足ります。
Q. 複数の課題が同時にあります。どれからやるべきですか。
採用の流れの上流にあるものからです。母集団が足りていない状態で選考の設計を磨いても、効果は限定的になります。逆に、上流が足りているのに終盤で落ちているなら、選考側から手をつけます。
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この記事のまとめ
最後に残るのは、学生に対して正直だったかどうかである。伝えにくいことを先に伝えた会社は、採用人数が少なくても入社後に崩れにくい。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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