オンライン面接・Web説明会|うまくいかない原因を切り分ける
新卒採用は育成前提の投資である。いま欠けている人手を埋める発想のままだと、求める人物像も、伝えるべき将来像も決まらない。
原因を一つに決めつけない
オンライン面接・Web説明会がうまくいかないとき、目立つ症状に飛びついて手を打つと外すことが多い。症状と原因は別の場所にあるのが普通である。
オンラインは移動時間の制約を外すため、地方企業にとっては県外学生に会える手段になる。対面の代替ではなく、接点を増やす道具として使いたい。
切り分けの順番
原因の候補は、設計・実行・体制の3つに分けると整理しやすい。設計が間違っているのか、設計は正しいが実行できていないのか、実行する人手がないのか。
通信環境と機材が面接官側で整っているかどうかという点が満たされていないなら設計の問題、満たされているのに結果が出ていないなら実行か体制の問題である。
ここで挙げたやり方が合わない会社もある。人員体制と採用人数によって現実的な打ち手は変わるので、そのまま当てはめずに翻訳して読んでいただきたい。
実行できていない場合
設計が正しいのに結果が出ないケースで多いのは、途中で止まっているパターンである。担当者が忙しくなった月に止まり、そのまま再開されていない。
止まる原因はほぼ例外なく工数である。やり方を変えるより、量を減らして続けられる形にするほうが成果につながる。
確かめるための問い
以下に即答できるかどうかで、どの層に原因があるかの見当はつく。
- 通信環境と機材が面接官側で整っているかどうか
- オンラインでも職場の様子を見せる工夫があるかどうか
- 対面に切り替える段階を決めているかどうか
- 学生側の通信トラブル時の対応を決めているかどうか
オンライン面接・Web説明会を自社の言葉にする
オンラインは移動時間の制約を外すため、地方企業にとっては県外学生に会える手段になる。対面の代替ではなく、接点を増やす道具として使いたい。
自社の話に落とすときは、通信環境と機材が面接官側で整っている、オンラインでも職場の様子を見せる工夫がある、この二つから確認するのが早い。ここが曖昧なままだと、どの手法を選んでも判断の基準が作れない。
あわせて、対面に切り替える段階を決めているも見ておきたい。ここは後回しにされやすいが、翌年に同じ議論を繰り返すかどうかの分かれ目になる。
よくある誤解
「成果が出るまで続けるべき」という考え方も、無条件には正しくない。合わないものを続けるより、合わないと分かった段階で早く手を引くほうが、結果的に採用人数は増える。
「採用がうまくいかないのは予算がないから」という説明も、確かめる価値がある。予算をかけずにできること(募集要項の書き直し、選考スピードの改善、辞退理由の記録)を先に済ませてから判断したい。
「オンライン面接・Web説明会は人事の仕事」という切り分けも、中小企業では機能しにくい。配属先の上長が何を任せたいかを言語化していないと、判断の基準が作れない。
自社に当てはめて考える
最後に、自社の状態を点検する項目を挙げておく。全部を同時に埋める必要はなく、影響が大きそうなものを一つ選べば十分である。
- 通信環境と機材が面接官側で整っているかどうか
- オンラインでも職場の様子を見せる工夫があるかどうか
- 対面に切り替える段階を決めているかどうか
- 学生側の通信トラブル時の対応を決めているかどうか
答えられなかった項目のうち、最も影響が大きそうなものを一つだけ選び、いつまでに誰がやるかを決める。ここまで決めて初めて、点検が実行につながる。
よくある質問
Q. 去年と同じやり方で本当に大丈夫でしょうか。
去年の結果を数字で説明できるなら、続ける判断に根拠があります。説明できないなら、続けるかどうかの前に、まず数えるところから始めたいところです。
Q. 社内に前例がなく、判断がつきません。
前例がないこと自体は障害になりません。決めるべきことを書き出して、仮でよいので置いてしまうほうが前に進みます。置いた前提が違っていたら、次の年に直せば足ります。
Q. 取り組んでも社内が変わりません。
採用担当だけで抱えている可能性があります。配属先の上長を巻き込んで、どんな人を何人受け入れるかを一緒に決めるところからやり直すと、協力も得やすくなります。
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この記事のまとめ
全部を一度にやる必要はない。この記事のなかで、自社がまだ手をつけていないものを一つだけ選んで、次の採用シーズンの頭に置いてみてほしい。
この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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