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金融(地銀・信金・保険)で新卒の母集団を作る|応募が集まらないときの切り分け

同じ募集要項を数年使い続けている会社は少なくない。市場も学生の関心も動いているのに、伝える内容だけが止まっていれば、反応が落ちるのは当然である。

原因は3つのどれかにある

原因は3つに絞られる。見られていないのか、見られたうえで条件で外れているのか、条件は合うのに選ばれていないのか。ここを分けずに手を打っても当たらない。

切り分けの方法は単純で、掲載している媒体の閲覧数と応募数を見ればよい。閲覧が少なければ露出、閲覧はあるのに応募がなければ条件か訴求である。

金融(地銀・信金・保険)のイメージが足切りを生む

地域経済の担い手という立ち位置は学生に伝わりやすいが、業務の変化が伝わっていない。デジタル化と法人支援の実務を語れると、志望動機の質が上がる。

イメージを変えようとするより、イメージの外側にある仕事を先に見せたほうが早い。企画、開発、データ管理といった業務が実際にあるなら、それを前に出す。

ここでの話は、あくまで判断の材料である。最終的にどうするかは、自社が確保できる人手と予算のなかで決めることになる。

こちらから探しに行く経路を持つ

待って集める手法では、業種のイメージで足切りする層には届かない。個別に声をかけられる経路があれば、その層にも仕事の中身から説明できる。

スカウト型のサービスでは、学生のプロフィールを見てから送る相手を決める。業種で敬遠する学生を最初から外して、相性の良い層にだけ時間を使える。

経路ごとに数える

学校経由、説明会、インターン、紹介、スカウト、直接応募。この6つに分けて昨年の実績を数えると、どこが細いかが見える。

多くの会社は一つの経路に依存している。その経路が不調だった年に採用できなくなるのは、このためである。

金融(地銀・信金・保険)で募集する職種を分けて考える

金融(地銀・信金・保険)が新卒で募集する職種は、総合職、法人営業、事務企画、システムなどに分かれる。同じ会社の募集でも、職種が違えば競合も、学生が比較する軸も変わる。

たとえば総合職とシステムでは、学生が見ている条件も、入社後に求められる資質も異なる。ひとつの募集要項にまとめると、どちらの層にも届かない文章になりやすい。

地域経済の担い手という立ち位置は学生に伝わりやすいが、業務の変化が伝わっていない。デジタル化と法人支援の実務を語れると、志望動機の質が上がる。

よくある誤解

「仕事は入ってみないと分からない」というのは事実だが、それを理由に説明を省くと、入社後のずれがそのまま早期離職になる。総合職・法人営業それぞれについて、最初の1年で任せる範囲だけでも書いておきたい。

「学生は安定を求めている」という説明も、言葉が大きすぎる。何をもって安定とするかは人によって違い、事業の継続性を指す人もいれば、勤務地が変わらないことを指す人もいる。

「同業に勝てないから他業種から採る」という発想は方向としては正しいが、そのままでは伝わらない。他業種の学生には、金融(地銀・信金・保険)の仕事が何に似ているかを説明する言葉が要る。

自社に当てはめて考える

記事の内容をそのまま持ち込む必要はない。自社の条件に照らして、次の項目のうちどれが欠けているかを確認するところから始めたい。

  • 金融(地銀・信金・保険)で募集する職種ごとに、募集要項が分かれているかどうか
  • 入社1年目と3年目に任せる範囲が書かれているかどうか
  • 勤務地と通勤手段が具体的に書かれているかどうか
  • 選考の流れと所要日数を学生に先に伝えているかどうか

確認した内容は、配属先の上長にも共有しておきたい。採用担当だけが把握している状態だと、判断が必要になったときに止まる。

よくある質問

Q. 早期離職が続いています。

受け入れ側の問題として扱う前に、採用時に伝えた情報と実際の仕事にずれがなかったかを確認したいところです。良いことしか伝えていない採用は、必ず入社後に跳ね返ります。

Q. 技術職と事務職で、採用の進め方は変えるべきですか。

変えたほうがよいです。総合職と法人営業では、学生が比較する相手も、判断の軸も違います。募集要項・接点の作り方・面接で見る項目を、職種ごとに分けて設計したいところです。

Q. 未経験でも採れる仕事かどうか、どう伝えればいいですか。

入社後1年目に任せる範囲と、そこに至るまでの教育の流れを書くのが分かりやすい形です。「未経験歓迎」という言葉だけでは、何をどこまで教えてもらえるのかが伝わりません。

あわせて読みたい

  • 製造業|工場の立地がそのまま勤務地になるため、通勤圏の説明を省くと終盤で辞退が出る。
  • 観光・宿泊|繁閑差と勤務形態を正直に書いたほうが、入社後のミスマッチは確実に減る。
  • 不動産・住宅|営業のイメージだけで敬遠されやすい。
  • 選考フローの設計|選考が長い会社は、それだけで辞退される。
  • 早期離職・定着|早期離職は配属後の問題ではなく、採用時に伝えた情報の問題であることが多い。
  • 内定者フォロー|内定から入社までの期間は、学生がいちばん不安になる時期。

この記事のまとめ

重要なのは、施策を増やすことではなく、うまくいかなかった理由を毎回言葉にして残しておくことである。それがそのまま翌年の採用設計の土台になる。

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この記事は、株式会社エージェントベストが新卒採用の支援で得た知見をもとに構成した実務向けの解説です。特定の企業の事例や、年によって変動する統計値は扱っていません。制度・市況・各サービスの仕様は変わりますので、実際の判断にあたっては一次情報をご確認ください。
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